携帯メールへの転送は困る2007-12-01

今年度、後期の授業「アカデミック・ライティング」でのこと。

この授業は、1セメスターで、何回か課題を与えて、それをTA(大学院博士課程)が、添削して・・・という形態をとっている。添削は、Word文書ファイルのコメント機能をつかう。したがって、学生とのメールのやりとりは、確実にできないといけない。課題文書の提出・返却は、メールの添付ファイルになる。

ある学生が困った顔で、こう言った・・・大学のメールを携帯の方に転送するようにしてあって、添付ファイルが、受信できない。

大学生の携帯メールの件については、師(もろ)さんが、以前のブログで、いろいろと問題点を指摘している。

http://d.hatena.ne.jp/moroshigeki/20070513/1178991639

この箇所は、(他のところにくらべて)異常に(?)多数のコメントや、トラックバックが、ついている。たぶん、多くの人が、同じような問題をかかえている・・・ということがよくわかる。

とりあえず、私の考えを記すと、

1. 携帯メールが、ここまで普及してしまった以上、使うな、とは言えない。通常のパソコンでの電子メールとの使い分け、を教えなければいけない。

2. 問題のひとつは、携帯メールだと、コンテンツが小さくなる、つまり、小さな画面で用件をすませてしまう。したがって、パソコンのディスプレイ全体をつかって、長い文章をきちんと書くということが、できなくなってしまう。

3. 私は、特に文章がうまいとは自分で思っているわけではない。しかし、わかりやすい文書(文章ではなく)の構成は、こころがけている。どれぐらいの分量の文章なら、ひとかたまりのことが言えるか、どこで改行(あるいは、1行空き)にすると、読みやすくなるか。このようなことは、パソコンのディスプレイを見て文章を書いたり読んだりしていれば、自ずと身につく。しかし、小さい携帯の画面で、ひとことふたこと短いメッセージでは、習得できない。

つまり、携帯メールでは、文章トレーニングにならない、ということである。用件を、一言で伝える練習にはなるかもしれない。しかし、論文やレポートの文章で、要求される文章は、そういうものではない。

なお、「アカデミック・ライティング」の授業では、課題提出は、大学の学生のアカウントから送信、という条件を設定してある。@以下が、「ritsumei.ac.jp」であることが、学生としての身分証明なのである、という。そして、担当のTAには、大学のアカウント以外からのものは、無視してよし、と指示してある。これ以外にも、メールのタイトルの付け方など、こまかな指定もある。これに従わないものは、受理しない方針を、はっきりと学生につたえておく。

今のところ、今年(後期)は、上記の携帯メールへの転送の件以外では、さほどトラブルなしにきている。

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