デジタル化データの寿命2008-02-09

2008/02/09 當山日出夫

新聞のHPを見ていたら、朝日新聞の、Asahi.comで、DVDの寿命についての記事が出ていた。

DVDディスク、寿命に格差 数年から「永遠」まで http://www.asahi.com/business/update/0209/TKY200802090125.html

試験によると、数年で、ダメになるものもあるらしい。

DVDまたはCDの寿命=デジタル・データの寿命、とは必ずしもいえない。定期的に、コピー・バックアップをおこなえば、その寿命はのびる。しかし、その作業量は、データの増大とともに、どんどんふくらむ一方である。

あるものを残すためにデジタル化するのであるならば、データの長期保存(そのための、メディアの寿命、コピーやバックアップのシステム)、これも総合的に考えないといけないだろう。

おりしも、我が国においても、ようやくのところで、公文書の保存について行政が動き始めたところである。

なんのためのデジタル化保存であるのか、保存のための保存にとどまるのか、利用のための保存となるのか……長期的視野にたった展望が必要なときにきているように思う。

なお、私個人は、残すべきと思ったものは、CD-R、または、MO、で残すようにしている。どちらもそれほど残るものではないかもしれないが、まあ、個人のレベルでは、十分であろう。(私が生きてパソコンを操作できる間は、ぐらいの意味で。)

そういえば、今は無くなってしまった(撤退してしまった)コニカが、フィルムメーカであったころ。「100年プリント」で、経年劣化につよい写真をアピールしたことがあった。そのコニカは、ミノルタと一緒になって、今は、カメラ部門は、ソニーが引き継いでいる。そのデジカメ「α」で写した画像データの長期保存は、どうすればいいのか。(ちなみに、我が家の子供たちの小さいときの写真の多くは、コニカかコダックのフィルムで写してある。カメラは、もちろん、ニコン。)

デジタル・ヒューマニティーズ(人文情報学)が、資料のデジタル保存を前提になりたっているとするならば、見逃すことのできない課題である。

あるいは、いっそのこと発想をきりかえるか。有限の資源……保存できるデータ量には限界がある、この立場から、何を残すか、その選択の価値観を根本的に考え直してみるべきだろう。

當山日出夫(とうやまひでお)

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