『ARG』319号2008-04-21

2008/04/21 當山日出夫

ARGの319号を読んでいささか。(と言っても、この文章は、大学の講師 室で、インターネットにつながらない環境、無線LANもなし、で書いている ので、あらためて、家に帰ってから送信、ということになる。)

http://d.hatena.ne.jp/arg/20080421/1208704629

一昨日から昨日まで(19~20日)、日本アーカイブズ学会に行ってきた。 立命館GCOEのプロジェクトの一部としての出張という形がとれたので、ど うにか行ってくることができた。

おそらく、この日本アーカイブズ学会の「アーキビスト」の公的資格制度への 提言のシンポジウムと、ARGのイベントカレンダーにある

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◆2008-04-23(Wed): 記録管理学会・ARMA東京支部・全史料協 「特別講演会:文書管理法(仮称)の制定に向けて」 (於・東京都/中央大学駿河台記念館) http://www.arma-tokyo.org/event/ev0803-01.htm

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とは、連動しているものなのだろう。

日本アーカイブズ学会については、また、別に個人的に感想を書き綴っていこ うと思っている。ただ、ここで感じることは、コミュニティが閉じている、と いう印象を持ったこと。日本アーカイブズ学会と、記録管理学会、全史料協と は、かなり密接な関係性をもっているように思えた。しかし、図書館・美術 館・博物館などとの関係はどうなっているのか、いまひとつはっきりしなかっ た。古文書学会との関係はどうか。また、今後、日本のアーカイブがどうなる にせよ、デジタルとは無縁でいられるはずがない。にもかかわらず、CH(情 報処理学会、人文科学とコンピュータ研究会)などとの、人的なつながりが、 ほとんどない。

「デジタルアーカイブ」という用語をめぐっては、すれ違いがある。(このこ とについては、今後、考えていきたい。)だが、すれ違いがある……と、認識 するのであるならば、まず、異なる考え方をしている相手の主張・発想に、耳 をかたむけるべきではないだろうか。異なる考えをする人を排除していては、 議論が深まらない。

せっかく、『ARG』があり、これを、介在すれば、従来ならば、異なる環境 でしか存在し得なかった人々が、語りあう「場」を設定できる。それが、リア ルな研究会や学会などにおいてであるかもしれないし、また、バーチャルなネ ット空間においてであるかもしれない。

インターネットというのは、オープンなものであるが、意外と閉じている面も ある。ネット上のコミュニティのあり方について、考えていきたい。

この意味では、

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◆佐藤翔さん、日本図書館系ブログ史略年表(α版)を公開(2008-02-25)

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と連動するような形で、日本記録管理系ブログ史や、日本アーカイブス系ブロ グ史、など、だれか作ってくれないものだろうか。

かく言う私の希望としては、CHの歴史(パソコンを人文学研究者つかうよう になってからの歴史)を、なんとかしてまとめたいと思っているのだが、本格 的に手がつけられないでいる。なお、この観点では、昨年の1月のCH研究会、 於総合研究大学院大学)での、これまでの研究発表論文一覧が基礎資料となる。

當山日出夫(とうやまひでお)