『ARG』320号2008-04-29

2008/04/29 當山日出夫

ARGの320号を見て、感想をすこし。

国立公文書館の「太政類典の構成」の公開。これは、とても重要だと思った。

http://d.hatena.ne.jp/arg/20080402/1207066468

「アーカイブ」というのは、文書群の構成・構造に意味がある……という視点が重要なのだと思う。これは、現時点での私見にとどまるが、「デジタルアーカイブ」を「アーカイブ」の考え方で見たとき、その問題点のひとつは、ピンポイントで、検索キーワードによって、対象にたどりついてしまうこと。いいかえるならば、どのような、組織の業務のなかで発生した文書であるか、もとの構成や出所が、不明のままでも、利用できてしまう、という点にあるのでは、思っている。この意味では、文書の全体の構成を示すものとして、この仕事は、非常に意味のあるものであると思う。

このあたりを、どのように評価するかという点が、今後の、「デジタルアーカイブ」のゆくえを考えるポイントになるように、思う。

それから、「文化遺産オンライン」であるが、絵画類については、かなり精細な画像を提供してくれているのに、文字が書いてある典籍類は、どうして、字が小さくしか見えないのだろう、という気がする。テキストがきちんと読めて、どのような文字で書いてあるのか、字体が判読できる精度の画像が欲しい、というのが、人文学系の古典籍研究者としての、希望である。

この意味では、「e-国宝」は、画像がバラバラで見にくいという欠点はあるが、高精細画像を提供してくれているのでありがたい。

http://www.emuseum.jp/

このような、文化財のオンラインでの見せ方(一般向け・専門家向け)について、今後、議論が深まっていくことに期待したい。

それから、滋賀県の琵琶湖博物館。ここは、博物館としても、非常にすぐれた博物館である。琵琶湖の生き物の生態系や歴史を全体としてとらえる、また、そこで生活してきた人々の生活の様子も、それと一緒に見られるようにしてある。この琵琶湖博物館のサイトを見て、主体である、博物館それ自体の運営のコンセプトが反映したものであって欲しいと思う。

これも、図鑑単体で見せる方向もあるが、琵琶湖の生態系や人々の生活、という視点から、相互にリンクして見せるという方法もあってよいように思う。これは、実際に琵琶湖博物館に行って、「ここは新しい発想の博物館だな」と感じた人間の感想である。

當山日出夫(とうやまひでお)

フラットクランチ2008-04-29

2008/04/29 當山日出夫

出たときに買って、これはいい、と思ってこれまで使ってきたのが、「フラットクランチ」。いわゆる「ホッチキス」(ステープラー)である。特徴は、針を曲げることなく、平らにして綴じること。

20年ほどになるだろうか、使い続けてきたのが、とうとうダメになってしまった。で、新しいのを、今日、京都からの帰り道で、買ってきた。

メーカーのHPでの商品カタログでは、

http://wis.max-ltd.co.jp/op/product_catalog.html?product_code=HD90016

一番、つかうのは、年に2回、学生の出席カードの整理のとき。100名以下であれば、出席カードは、まとめて処理する。(そうすると、時々、同一人物のはずが、筆跡がちがっていたりする……天網恢々疎にして漏らさず、である。)。

欠席は、事情があるだろうから、それなりに対処する。しかし、ごまかしは、絶対に許さない。決して、情状酌量しない。

それから、学会発表のレジュメを綴じたり(訓点語学会は、いまだに、発表者本人が、レジュメを会場に持参である)、論文の抜き刷りが足りなくなって、コピーを綴じたり。(ただし、市販の論文集の自分の論文をコピーすることは、私はしない。大学の紀要などの場合である。)

パソコンの時代になっても、原稿用紙の時代から、重宝している文房具というのはかなりある。

當山日出夫(とうやまひでお)