日本アーカイブズ学会(4)2008-05-07

2008/05/07 當山日出夫

学習院大学での、日本アーカイブズ学会についての、個人的感想の続き。

私がいた会場の3番目の発表は、

竹永三男さんの「日本近現代史研究資料としての地方長官会議関係文書」

これは、戦前の知事が東京にあつまっての会議の記録の保存状況を調べて報告したもの。れっきとした、公文書であるから、国立公文書館にあるものを見ればすむ、というものではないということが、よくわかる内容であった。例えば、会議が終わってからの、茶菓の席での各知事の席順など、地方の文書館の方に保存されて残っているとのこと。

このような研究の最終目標としては、国立公文書館をはじめとして、各地にある公文書館の、データベースの統合・横断検索のシステムの構築という方向にむかう。

いかに、「アーキビスト」の人たちが、「デジタルアーカイブ」に否定的であろうとしても、その「利用」という側面からみると、デジタルの世界にふみこまざるをえない、と私は考える。

4番目の発表は、

清水恵枝さんの「地方自治体の公文書館と文書管理システム」

事例としては、埼玉県久喜市の公文書館をとりあげている。ここでは、行政文書の情報公開と、アーカイビングが、ワンセットのものとして機能している。これは、小さな市であるから可能なことかもしれない。しかし、利用者(市民)の目から見れば、それが、「情報公開」された資料であるのか、「アーカイブされた」資料であるのか、そのようなことは、関知しないことであるかもしれない。アーカイバル・コントロールを、利用者の視点から、考えるという意味で興味深いものであった。

さて、次に、最後に、明星聖子さんのカフカについての発表であるが、これについては、いろいろ書きたいことがあるので、あらためてということにする。

當山日出夫(とうやまひでお)

ARGイベントカレンダー2008-05-07

2008/05/07 當山日出夫

ついに、ARGのイベントカレンダーが、グーグルカレンダーに対応した。これは、快挙という他はない。

http://d.hatena.ne.jp/arg/20080506/1210043450

是非、御覧のほどを。

なお、ARGオフ会(5月23日、京都)が予定されている。これは、イベントカレンダーには載っていない。ARGのブログ版を参照してください。

http://d.hatena.ne.jp/arg/20080505/1209920867

當山日出夫(とうやまひでお)