デジタルアーカイブ論が終わった2008-05-29

2008/05/29 當山日出夫

映像学部のデジタルアーカイブ論、第1クォータ、やっと今日で終了。ともかく、他に例の無い授業なので、何をどう話せばいいか、どんな学生がくるか、まったく未知のまま、手探りで始めざるをえなかった。(そのあげくといっては何だが、日本アーカイブズ学会に入会することになった。これは、これで、今後の自分の勉強の場であると思っている。)

グーグルなどで、いろいろと検索してみても、デジタルアーカイブ論、という名称の授業は、ほとんどヒットしない。わずかにヒットしたとしても、基本的に、アーカイブ、あるいは、ドキュメンテーション、の立場からのもの。

実は、今、「デジタル」という言葉ほど、「アーカイブ」を考えるときに、問題になるものはない。

来週から、第2クォータの、デジタルアーカイブ技術、が始まる。一緒の講義にして、1セメスタにすればいいように思えるが、カリキュラム上、別になっているので、それに従わざるをえない。おそらく、半数以上の学生は、来週は、これまでと重複した話を聞くことになるだろうし、逆に、第2クォータからの学生は、「アーカイブ」とはそもそも何であるのか、というあたりに、とまどいを感じることかもしれない。

第2クォータでは、3名の、学内外からのゲストスピーカを予定している。

そして、感じることは、(これは、もちろん、私の個人的感想だが)、デジタルの現場にいる人ほど、その限界と問題点を知っている。そうでない人は、デジタルに、多大な期待をかけすぎるか、あるいは、拒否的な態度をとるか、になってしまう。

まずは、このあたり、相互の対話の回路をつくらなければならない。ARGのオフ会などでの人脈が、これから活用できると思う。

今日は、デジタルアーカイブ論も終わったし、学会連続地獄からもようやく脱出できたので、帰りに、京都文化博物館の「源氏物語千年紀展」を見て帰った。これについても、いろいろ書きたいが、後でのことにする。

當山日出夫(とうやまひでお)