『ARG』329号2008-06-30

2008/06/30 當山日出夫

ARGの329号につき、いささか。

ARGカフェ、まだ、何を話すかは、決めていない。だが、このようなことを述べてみたいとは思っている。学術情報における、HPやブログの意味の一つは、その双方向性にある。そして、その双方向のやりとりが、第三者にも見えること、であると思っている。「ご意見はメールでどうぞ」だけでは、その意見交換が、他のユーザには見えない。

この意味では、現時点で、最も双方向性のあるブログは、どのように活用されているのだろうか。(あるいは、いないのか。)活用の方向によっては、新たな人文学の未来がある、当たり前のことではあるが、自分なりに少し掘り下げて考えてみたい。

http://d.hatena.ne.jp/arg/20080627/1214529549

今回のARGの中では、ともに小さな記事であるが、

●「神戸大学附属図書館、退職した名誉教授が運営していたDBを代わりに公開」

カレントアウェアネス-R、2008-05-15

http://current.ndl.go.jp/node/7827

これと、

イベントカレンダーの

●デジタルデータの長期保存 についてのワークショップ

2008-07-25(Fri)

(於・東京都/慶應義塾大学 三田キャンパス 新図書館)

http://daf.lib.keio.ac.jp/index.php/jpn/News/node_336

とは、関連して考えないといけないと思う。いま、「アーカイブ」の側にいるひとたちは、「デジタルアーカイブ」について、非常に否定的な見解を持っている(少なくとも、そのような人たちが多い。)

その理由の一つは、保存性にある。デジタルデータは、紙のような、保存性がない。絶えず、メディア変換とコピーを継続的におこなわなければならない。

貴重な学術データを、管理者がいなくなったからといって、廃棄してしまうのは、あまりにも惜しまれる。だが、すでに、価値のあるDBなどが、個人研究者によって蓄積され、公開されている。デジタルデータの長期保存への展望をひらくこと、これが、今後の各種デジタル化資料の作成・保存・公開・利活用、の将来につながると思う。

當山日出夫(とうやまひでお)

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
このブログの名称の平仮名4文字を記入してください。

コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://yamamomo.asablo.jp/blog/2008/06/30/3602734/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。