CH80(5)DAF2008-10-26

2008/10/26 當山日出夫

研究会の翌日の午前は、芸術村のなかにある、DAF(デジタル・アート・ファクトリー)の見学。

実は、この件については、以前に、このブログで言及したことがある。

2008年1月3日

『日本の「わざ」をデジタルで伝える』(大修館書店)

この本の著者、渡部信一さんも研究会の会場にいらっしゃったと思うのだが、直接の面識を得ずに終わってしまった。これは、いささか残念。

だが、『日本の「わざ」~~』で、最初に登場する、八戸法霊神楽について、実際にモーションキャプチャで記録したその場所に、接することができたのは、幸いである。正直言って、「えっ、こんなに狭いところで!?」というのうが、率直な感想。聞くところによると、昔、この建物は、浴場だったらしい。そのせいで、木造建築なので、磁気式モーションキャプチャには適している、とのこと。

実際に、演者が身につけなければならない装置を、手にしてみると、ズシリと重い。それにさらに、バッテリーを追加し、その上、センサーにケーブルをつけて、となると、演者には、かなりの負担がかかることが、予想される。

いくら「たざわこ芸術村」が素晴らしいとはいえ、演者に、かなりの負担をかけなければならないとなると、よほど、モーションキャプチャに理解があるか、あるいは、それを、可能な限り、演者や、その地元に、文化資産として還元できるシステムが重要ではないかと思った。

モーションキャプチャ研究の今後の課題は、当面する技術的な問題もさることながら、その結果(CG)を、いかに、社会に還元するか、社会的な理解を得られるか、という方向にあるのではないか、と強く感じた次第である。

當山日出夫(とうやまひでお)