『罪と罰』2008-10-30

2008/10/30 當山日出夫

週に、すくなくとも1度は、本屋さんで、新刊の文庫・新書類をざっとながめ る。今日、買った本、『罪と罰』、これは、もういうまでもなく、光文社古典 新訳文庫(亀山郁夫訳)である。

『罪と罰』は、いろんな訳があるが、個人的に、もっとも好きだったのは、池 田健太郎訳(中公文庫)。この作品、岩波文庫、新潮文庫と、よみくらべて、 (私の学生のとき、確か最新の訳本であったと思う)、ペテルブルグの街の描 写が、きわめて情緒的で、魅力的な訳文だった。(今は、この本、手元にない。 書庫のどこかにあるはずだが。)

で、ついでに言えば、小説の中で登場する女性のなかで、誰が最も好きかとき かれれば、私の場合、まよわず、ソーニャ、である。

日本の小説では、難しい。『それから』(漱石)の、三千代か、『忍ぶ川』 (三浦哲郎)の、志乃、か。

さて、どのようなソーニャが登場するだろうか、楽しみである。(と言っても、 読む時間があれば、の話しだが。)

當山日出夫(とうやまひでお)