『デジタル時代のアーカイブ』 ― 2008-12-03
2008/12/03 當山日出夫
さっそく買って読んでみた(どうも、分量に比較して、値段が高いような。A5版、100ページちょっとで、1600円)。
基本は、2006年度の東京大学大学院での「アーカイブの世界」での講義・履修者によっている。
ざっと目を通しての感想。編者は、小川千代子さん(いまさら、いうまでもなく、アーカイブズの世界における、反デジタル主義者、と断定的に言うのは問題があるかもしれないが…… )。その小川さんと、若い人たち(すでに、デジタルの世界でそだってきている)の、なんとなく、ミスマッチの雰囲気が微妙に感じられる。
既存のアーカイブズの立場から見た「デジタルアーカイブ」、それと、デジタルの側から見た「デジタルアーカイブ」。これは、微妙にちがう。
私としては、強いて、デジタル化のメリット/デメリットを、言うほどのこともないだろう。デジタルの側(CH研究会など)では、さんざん、これまでに議論のつみかさねがある。
今後、かんがえるべき論点は、
第一に、メディアの劣化と、それに対応したコピー(メディア変換)のシステムの構築。
第二に、フォーマットの継続性の課題。たとえば、画像データの形式。文字コードの問題など。
いまは、上記の問題について具体的に語るべき時期にあると、私は、考える。
小川千代子(編).『デジタル時代のアーカイブ』.岩田書院.2008
當山日出夫(とうやまひでお)
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