『ARG』353号の感想2008-12-15

2008/12/15 當山日出夫

『ARG』353号を見て、少し。一番、ナルホド、と思ったのは、次の箇所。

http://d.hatena.ne.jp/arg/20081212/1229076380

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サイエンスコミュニケーションを掲げて集まる以上、みなさん、もう少しコミ ュニケーション力をあげようよ。最低限、発言するときは名前だけでも名乗ろ うよ。

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専門の学会でも、たとえば、日本語学会など、ぐらいになると、「この~~~という資料は………」と、始められると、とまどうことが多い。これについて、それは、おまえの不勉強のせいだ、学会に出席するなら、事前に、発表タイトルなどから資料を調べてから来い、といわれればそれまで。

だが、専門分野が、現在のように極端に細分化してる状況では、例えば、パワーポイントの最初の1~2枚、発表者の自己紹介(専門に勉強していること)と、資料の紹介などが、あった方がいいと思う。

個人的にではあるが、先日の、同志社での「人文科学とデータベース」シンポジウム、私は、自己紹介のスライドを1枚目によういした。生まれた年(これは、言語研究者にとっては必須の情報)、簡単な学歴(慶應義塾大学)、専門の研究分野(日本語の歴史や文字など)、などである。

当日のプログラムを見ると、考古学関係の発表が多い。しかも、あまり名前を知らない人があつまっている。となれば、日本・東洋の古典籍の話しを、いきなり始めるのは、どうかなと思った次第。突然、『和漢朗詠集』伝行成筆本では~~~と、スタートするわけにはいくまい、と考えた。

特に、いわゆる「学際的」な集まりでは、これは、必須だと思う。「所属」よりも、その人の「専門分野」が何であるかが、より重要である。

なお、私は、名乗るときには、フルネームで言うことにしている。また、レジュメやパワーポイントの表紙(?)には、その読み方も記す。今は、ローマ字で、「TOUYAMA Hideo」と書くことにしている。

自分の名前をフルネームで名乗る、これは、故・池田弥三郎先生が実行していたことであるよし(電話の応答の場合)、恩師の先生よりききつたえて、今だに実践している。私に電話がかかってきたとき、「ハイ、トウヤマヒデオ、デス」と、まず言う。

この習慣のせいでもあるが、自分のブログにも、自分の名前をきちんと書いて、読み方を記す。

當山日出夫(とうやまひでお)