日本の多様性はどこにいった2009-01-03

2009/01/03 當山日出夫

天の邪鬼な人間だから、このように考える、というわけでもないだろうが、時には、あえて、世間の流れに抵抗したくなる。

私の知見では、かつて、日本民俗学という学問は、「日本」を、一つの「民族」に帰一せしめんとした。と、同時に、その内部における「民俗」の多様性を、あきらかにした。

簡単にいえば、「日本」は一つではないのである。

たとえば、お正月に「もち」をたべる。これは、当たり前のことだろうか。そして、食べるとしても、その形が「まるい」か「しかく」であるのか、もはや、日本の人々は気にしなくなっているのかもしれない。

あいかわらずのTV番組など見ながら、このようなこと、ふと思った次第。なお、昨年に文庫本になった本。

網野善彦.『「日本」とは何か』(講談社学術文庫).講談社.2008.(原著は、2000年、講談社、「日本の歴史00巻」)

當山日出夫(とうやまひでお)