第3回WS:文字-新常用漢字表を問う Part2-2009-06-18

2009/06/18 當山日出夫

以下のごとく、第3回の「ワークショップ:文字」を開催します。みなさん、ふるってご参加ください。なお、案内にもありますように、あらたに「文字研究会」を考えています。

http://kura.hanazono.ac.jp/kanji/20090718.html

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「第3回ワークショップ: 文字 ―新常用漢字表を問う Part 2― 兼「文字研究会」(仮称)設立準備会」のご案内

開催趣旨

みなさま、すでに御存知のように『「新常用漢字表(仮称)」試案』が発表されました。また、すでに第1回のパブリックコメントの募集もありました。

今回の「新常用漢字表(仮称)」は、我が国における国語施策の重要な問題です。字種の増減にとどまらず、字体のことも大きな焦点になっております。また、これは単に国内の言語政策のみならず、世界全体での文字コードにもかかわる重要な課題でもあります。と同時に、日本語における言語生活にとって、文字・漢字・表記とは、どのような意味を持っているのかについての根源的な問いかけにつながるものでもあります。

日常的な日本語の文字使用、実際の印刷の現場、世界のなかでの日本の文字コード、様々な視点から、「文字」というものについて、みなさんと一緒に考える機会をつくりたいと思う次第です。

なお、今回の「第3回ワークショップ: 文字」を契機として、「文字研究会」(仮称)の設立を考えております。

日時
2009年7月18日(土)13:00より

場所
花園大学(京都市中京区)・拈花館202教室

プログラム(予定)

* 12:30 受付
* 13:00 開始
* 13:00-13:15 當山日出夫 開会挨拶 WS文字から文字研究会へ
* 13:15-13:45 安岡孝一 姿と恣と盗 —新常用漢字表字体の源流—
* 13:45-14:15 小形克宏 漢字小委員会における審議の実際 —字体をめぐる対立を題材として—
* 14:15-14:45 高田智和 白書コーパスの字種・字体
* 休憩 14:45-15:15
* 15:15-15:45 川幡太一 漢字とオープンソース辞書・ソフトウェア
* 15:45-16:15 的場仁利 文字の現場の目
* 16:15-16:45 師茂樹 文字を“わたる”ことについての予備的考察
* 休憩 16:45-17:00
* 17:00-17:30 全体討論
* 18:00- 懇親会

発表者紹介

當山日出夫(とうやまひでお)
日本語学・訓点語学。文字研究。 第1・2回の、 「ワークショップ:文字」の開催にかかわる。 立命館大学グローバルCOE (DH-JAC) 客員研究員。

安岡孝一(やすおかこういち)
人文情報学。文字コード論。 著書『文字符号の歴史』 『キーボードの配列QWERTYの謎』など。 京都大学人文科学研究所附属東アジア人文情報学研究センター。

小形克宏(おがたかつひろ)
フリーライター。文字の研究家。 ブログ「もじのなまえ」は文字コードをめぐる論議のハブ的な存在。 新常用漢字の制定プロセスを取材し続けている。

高田智和(たかだともかず)
日本語学。文字研究。電子政府文字にかかわる。 国立国語研究所。

川幡太一(かわばたたいち)
デジタル文字の研究。

的場仁利(まとばのりよし)
印刷会社勤務。DTP関連の研究会にかかわる。 ブログ「文字の旅人」で文字について、貴重な提言をしている。

師茂樹(もろしげき)
文字だけでなくマンガなどのキャラクターを含む広い意味でのcharacterに関心がある。 花園大学。

参加方法

* 入場無料。
* 資料や懇親会の準備の都合がありますので、なるべく前日までに下の申込書にご記入の上、 ■■■@■■■■■■までメールでお申込み下さい (事前申し込みなしでも入場はできますが、資料等が間に合わないかもしれません)。

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メールアドレスの部分は、■■にしてあります。WSのホームページで御確認ください。

當山日出夫(とうやまひでお)

文字のコーヒーハウス2009-06-18

2009/06/18 當山日出夫

実を言えば「文字研究会」の方は、ほとんど何も考えていない状態である(^^;)

雑感を述べれば、「文字」を研究する、研究会というものが、(私の知る限り)無かったということがある。文字研究は、これまでは、基本的に言語研究の一部であった。であるならば、まあ、やってみよう、というのが正直なところである。

さしあたっては、可能な限り融通無碍な会にしたい(←ここで「碍」の用例があります。)

きっちり「会則」で決めた研究会や学会にはしたくない。私には無理であるし、また、何よりも、自由を尊重したい。文字についてのことなら、何でもあり。何でもいいから集まって話しをしようではないか、文字についての多事争論、あるいは、文字のコーヒーハウス、このようなイメージ。

インターネット上のいろんなツール、ホームページに限らず、ブログ、グループウエア、SNS、メーリングリスト、メールマガジン、これらを適宜くみあわせながら、お互いのコミュニケーションをはかっていきたい。

そうはいっても、来月の第3回の「WS:文字」は、「研究会」について何か話さないといけない。そろそろ考えるとしようか。

しかしながら、もし「文字のコーヒーハウス」をささえる「アーキテクチャ」があるとすれば、それは、どんなものだろうか、この点については自覚的でありたいと思っている。

當山日出夫(とうやまひでお)

『デジタルネイティブが世界を変える』2009-06-18

2009/06/18 當山日出夫

ドン・タプスコット(栗原潔訳).『デジタルネイティブが世界を変える』.翔游社.2009

まだ買ったばかりで、中を読んでいない(読んだのは、「日本語版への序文」だけ)。しかし、この本、これからの「ネット」のみならず、日本の社会のあり方を考えるうえで、必須の本になるにちがいない。

とりあえず、紹介である。

當山日出夫(とうやまひでお)