翻訳者で本をえらぶ2010-09-03

2010-09-03 當山日出夫

誰が翻訳しているかで本を選ぶ……という人はあまり多くはないかもしれない。しかし、気にいった本の訳者はおぼえているものである。そして、次に同じ訳者であれば、その本を買っても、まず、はずれはない。ま、少なくとも、翻訳ミステリの分野においては、いえそうである。

いま、読んでいるのが、『余波』(ピーター・ロビンスン、講談社文庫)。作品としてもいいが、日本語もいい。訳しているのは、野の水生。あまり見かけない名前であるのだが、本の奥付の紹介を見ると、「幸田敦子」と同一人物とある。ナルホドとうなづける。

ちなみに、野の水生、グーグルで検索する、次の箇所がヒットした。

やまねこ翻訳クラブ 野の水生
http://www.yamaneko.org/bookdb/int/ls/akoda.htm

海外ミステリ以外に、児童書も訳しているひとなのか……と、なんとなく感心してしまう。

ところで、『余波』である。ピーター・ロビンスンという作家。創元推理文庫でも何冊か出ていて、講談社文庫でも、いくつか作品がある。しかし、あまり、日本では、話題になることが少ない作家のようである。

だが、私の好みではある。伝統的な、英国の、警察官を主人公にしたミステリの、きちんとした作風が好きである。そして、野の水生さんの訳した本であれば、おすすめである。

當山日出夫(とうやまひでお)