わかりやすいプレゼンテーション ― 2016-05-26
2016-05-26 當山日出夫
大学の情報処理の授業で、プレゼンテーションの練習をしている。実際には、パワーポイントのスライドの作り方である。だが、それだけではつまらないので、実際に学生にやらせる。教室でスライドを見せて、教室のみんなの前にたってプレゼンテーションをやってもらう。実習である。
この授業、プレゼンテーションの授業であるが、「巧みなプレゼンテーション」「上手なプレゼンテーション」には、あまり重きをおかないでいる。そうではなく、「わかりやすいプレゼンテーション」「ユニバーサルデザインのプレゼンテーション」という方向をめざしたいと思っている。これらは、似ているが、ちょっと方向性が違う。
「上手なプレゼンテーション」というと、巧みな話術とか、スライドのアニメーションとかに、目がいってしまう。そうではない、多少はつたなくてもいいから、相手に自分の言わんとしていることが十分につたわる、ということを重視したい。
そこで、考える点、留意する点は、次の二つである。
第一に、「話すこと」と「見ること」が一致しているように。スライドで、見せることがら(その多くは文字で書いてある)、それは、基本的に読み上げて示すようにする。音声化してつたえる。よくあるように、「見て御覧のように~~」としてはいけない。また、逆に、スライドに書いていないことを、延々としゃべるようなこともしてはいけない。
原則、一つのスライドで、一つのこと(事実・意見)をしめす。それを文字でも書いておく。そして、それを、音声でもつたえる。そして、これ以上のことをしゃべってはいけない。
人は、五感をつかって、プレゼンテーション・発表をきいている。これは、パワーポイントをつかった場合に限らない。ただ、紙のレジュメを読み上げる方式で発表するときでも、同じことである。「目」からの情報と、「耳」からの情報に、齟齬がないようにしておく。
当たり前のことのように思えるが、これが以外と難しい。そして、これを実践すると、非常に「わかりやすい」プレゼンテーションになる。
もちろん、その前提として、プレゼンテーション全体の構成がきちんと考えられていないといけない、ということはある。しかし、上記のような、「見ること」「聞くこと」を一致させて説明しようと心がけて資料(スライドなど)を準備すると、自ずと、構成のしっかりしたものになる。
第二に、「ユニバーサルデザイン」に配慮しなさい、ということである。特に、「カラーユニバーサルデザイン」について。このことについては、以前、このブログでも触れたことがあるかと思う。
男性の2~5%は、なんらかの色覚異常の症状がある。これらの人にとっても、見やすい、見てわかりやすい、デザイン・配色を考えなさいと、言ってある。
紹介してあるHPは、
色盲の人にもわかるバリアフリープレゼンテーション法
https://www.nig.ac.jp/color/
カラーユニバーサルデザイン機構(CUDO)
http://www.cudo.jp/
である。これらのHPの記載を参考にしなさいと言っておく。
なお、ユニバーサルデザインコンソーシアム(UDC)
http://www.universal-design.co.jp/
についても、紹介はしておく。
以上の、二点をふまえておけば、「わかりやすいプレゼンテーション」ということになるだろうと思っている。
もちろん、世の中には、パワーポイントなど使わないという人もいるし、使わないのが当たり前という学会・研究会もあったりする。しかし、それでも、目で見る資料(レジュメ)と、話している内容とが一致するようにということは、当てはまると思う。
だが、これは、スライド(資料)を読み上げればよい、ということではない。あくまでも、自分のことばで表現するように、これを忘れてはならない。自分のことばで語ってこそ、相手の心に、自分の思いがつたわるのである。
大学の情報処理の授業で、プレゼンテーションの練習をしている。実際には、パワーポイントのスライドの作り方である。だが、それだけではつまらないので、実際に学生にやらせる。教室でスライドを見せて、教室のみんなの前にたってプレゼンテーションをやってもらう。実習である。
この授業、プレゼンテーションの授業であるが、「巧みなプレゼンテーション」「上手なプレゼンテーション」には、あまり重きをおかないでいる。そうではなく、「わかりやすいプレゼンテーション」「ユニバーサルデザインのプレゼンテーション」という方向をめざしたいと思っている。これらは、似ているが、ちょっと方向性が違う。
「上手なプレゼンテーション」というと、巧みな話術とか、スライドのアニメーションとかに、目がいってしまう。そうではない、多少はつたなくてもいいから、相手に自分の言わんとしていることが十分につたわる、ということを重視したい。
そこで、考える点、留意する点は、次の二つである。
第一に、「話すこと」と「見ること」が一致しているように。スライドで、見せることがら(その多くは文字で書いてある)、それは、基本的に読み上げて示すようにする。音声化してつたえる。よくあるように、「見て御覧のように~~」としてはいけない。また、逆に、スライドに書いていないことを、延々としゃべるようなこともしてはいけない。
原則、一つのスライドで、一つのこと(事実・意見)をしめす。それを文字でも書いておく。そして、それを、音声でもつたえる。そして、これ以上のことをしゃべってはいけない。
人は、五感をつかって、プレゼンテーション・発表をきいている。これは、パワーポイントをつかった場合に限らない。ただ、紙のレジュメを読み上げる方式で発表するときでも、同じことである。「目」からの情報と、「耳」からの情報に、齟齬がないようにしておく。
当たり前のことのように思えるが、これが以外と難しい。そして、これを実践すると、非常に「わかりやすい」プレゼンテーションになる。
もちろん、その前提として、プレゼンテーション全体の構成がきちんと考えられていないといけない、ということはある。しかし、上記のような、「見ること」「聞くこと」を一致させて説明しようと心がけて資料(スライドなど)を準備すると、自ずと、構成のしっかりしたものになる。
第二に、「ユニバーサルデザイン」に配慮しなさい、ということである。特に、「カラーユニバーサルデザイン」について。このことについては、以前、このブログでも触れたことがあるかと思う。
男性の2~5%は、なんらかの色覚異常の症状がある。これらの人にとっても、見やすい、見てわかりやすい、デザイン・配色を考えなさいと、言ってある。
紹介してあるHPは、
色盲の人にもわかるバリアフリープレゼンテーション法
https://www.nig.ac.jp/color/
カラーユニバーサルデザイン機構(CUDO)
http://www.cudo.jp/
である。これらのHPの記載を参考にしなさいと言っておく。
なお、ユニバーサルデザインコンソーシアム(UDC)
http://www.universal-design.co.jp/
についても、紹介はしておく。
以上の、二点をふまえておけば、「わかりやすいプレゼンテーション」ということになるだろうと思っている。
もちろん、世の中には、パワーポイントなど使わないという人もいるし、使わないのが当たり前という学会・研究会もあったりする。しかし、それでも、目で見る資料(レジュメ)と、話している内容とが一致するようにということは、当てはまると思う。
だが、これは、スライド(資料)を読み上げればよい、ということではない。あくまでも、自分のことばで表現するように、これを忘れてはならない。自分のことばで語ってこそ、相手の心に、自分の思いがつたわるのである。
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