京都文化博物館「日本の表装」2016-12-25

2016-12-25 當山日出夫

今年の授業がようやくおわったので、仕事ではなく、京都に行ってきた。京都文化博物館で開催中の「日本の表装-掛軸の歴史と装い-」を見るためである。

http://www.bunpaku.or.jp/exhi_shibun_post/soukou2016/

これは非情に珍しい展覧会である。私の知るかぎりでも、一部の人にとっては、かなり話題になっているようだ。

一般に、日本の絵画とか書跡とかは、掛け軸であったり、あるいは、巻子本で見ることが多い。この展覧会は、その「表装」そのものの歴史を追ったもの。

この展覧会、京都文化博物館では、前期と後期がある。
前期 2016年12月17日~2017年1月15日
後期 2017年1月17日~2017年2月19日

そして、これと同時開催で、京都大学総合博物館でも展覧会がある。

日本の表装-紙と絹の文化を支える-
2017年1月11日~2017年2月12日
http://www.museum.kyoto-u.ac.jp/modules/special/content0060.html

興味深いというか、ありがたいことに、これら二つの展覧会の図録が、一つにまとまっている。縦書きで右に開くと京都文化博物館、横書きで左に開くと京都大学総合博物館、というようになっている。

文化博物館の方を見てみると、実際に展示されているよりもずっと丁寧に解説が書いてあり、図版・写真が掲載になっている。値段は1800円(+税)。この図録を買うためだけにでも、出かける価値はありそうである。

ともあれ、日本の古典籍をあつかう研究領域の一部(訓点語)というようなとところで、研究生活をおくってきた身としては、まさにありがたい、そして、非情に勉強になる展示であり、図録である。

この冬休みは、図録を読んで、それから来年になったら、文化博物館の後半の展示と、京大総合博物館の展示を見に行ってくるつもりでいる。

追記
後半の展示と京大の展示については、
やまもも書斎記 2017年1月25日
京都大学総合博物館「日本の表装-紙と絹の文化を支える-」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2017/01/25/8332968