『おんな城主直虎』あれこれ「おとわ危機一髪」2017-01-24

2017-01-24 當山日出夫

『おんな城主直虎』2017年1月22日、第3回「おとわ危機一髪」
http://www.nhk.or.jp/naotora/story/story03/

前回のは、
やまもも書斎記 2017年1月17日
『おんな城主直虎』あれこれ「崖っぷちの姫」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2017/01/17/8325690

今回も猫がでてきていた。

見どころは、二つほどか。

第一は、二人の女性。寿桂尼、それから、左名。

寿桂尼は、さすがに貫禄があったが、ちょっと化粧がつよいような気がしないでもない。だが、浅丘ルリ子だと、あんなメイクになるのかなと思ってみていた。

左名(花總まり)、これはよかった。どことなく影がありながら、それでいて芯の強さがあるような、薄幸の身の上の女性の雰囲気をうまく出していた。

佐奈は、和尚を「兄上」と言っていたので……ちょっと気になって番組HPの系図を確認。なるほど、兄と妹とある。で、人質に出されると言うことは身内になるはずなので、さらに見ると、和尚は、直平の子。つまり、おとわからすれば、父親の親の兄弟。なぜ、和尚が、仏門に入ったのか、それで、なお、井伊家のために働くことになるのか、そのあたりの説明が欲しい。

第二は、駿府でのいくつかのシーン。駿府の城下の街のにぎわい(お店とか芸能とか)、これは、かなり考証した上で作ってあるのだろう。戦国時代における今川家とはこんなものだったかと感じさせる場面であった。

それから、今川の館での、芸能とか、蹴鞠のシーン。武士とはいいながら、京都風の雅な文化をとりいれている今川のあり方が、うまく表現されていたと思う。その衣装とか屋敷のつくりとかをふくめて、武士というよりも、公家のようである。

以上の二点が主に、気になったところ。

今回の見せ場は、やはり、蹴鞠の勝負のシーンだろう。どのような逆境にあっても、自分の才覚で道をきりひらいていくというのは、これからのおとわの生き方を、表現していることになるのだろう。武家として、武術での勝負にならなかったところが、まだ子供(しかも女の子)であるおとわと、京風の今川、この条件がうまくととのって、自然な感じで描かれていた。これが、剣術などの武芸での勝負となったら、また別の展開になるだろう。蹴鞠での勝負というのは、うまいアイデアだと思う。

さて、この次も猫はでてくるだろうか。でも、もうおとわは大きくなってしまうようだから、どうなるだろうか。ちょっと気になっている。