『べっぴんさん』が終わって2017-04-02

2017-04-02 當山日出夫

NHKの朝ドラ『べっぴんさん』が、終わった。

http://www.nhk.or.jp/beppinsan/

ともかく、習慣のようにしてほとんど毎朝見ていたのだが……はっきりいってあまり面白くなかった。なぜか……たしかに、主演の芳根京子は、頑張っていたと思う。だが、それだけという印象である。

女性の半生、一代記を描くというのは、もう、朝ドラでは無理なのではないだろうか。それを一人の女優だけで、というのは。

さすがに、小さいときは、子役の子供ではあった。だが、女学生以降、老年にいたるまでは、ちょっと難しいと感じる。まあ、見ていて、老年の部分になって、それなりに脚本に工夫があったり、演技の上でも年取った感じを出そうとしていたのは見てとれる。だが、それが成功したかどうかは、別の問題だろう。

特に、最終週になると、もうこの週はいらないのでないか、と感じた。孫の藍が生まれるまでで終わりにしてよかったのではないか。その後は、特に出来事らしい出来事もなく終わった。

いや、このドラマ自体、そんなに出来事らしい出来事が生じていない。淡々とした、日常の描写が中心であった。そのような方針であることは理解できるつもりではいるのだが、やはり、それだけでは見ていてつまらない。

日常の生活の中のドラマというものもある。たとえば、故・向田邦子の書いたものなどそうかもしれない。

今回の朝ドラ、あまりにもドラマがなさ過ぎた。

また、主人公(すみれ)の仲間の女性の四人についても、個性の際だったところが見られなかった。最後まで、見ていて、君枝と良子の区別ができなかった。女学校からの手芸仲間で会社をつくるとしても、そこになにがしかの人間模様がもっとあってよかったのではないか。

視聴率の点では、そこそこであったようだが、私としては、毎日の朝、少しでいいからドラマチックな展開を期待したいのである。波瀾万丈の大活劇を期待するわけではない。ちょっとした日常の出来事、事件、冒険、人と人とのかかわり、そんな小さなドラマを期待しているのである。

次の週からは、『ひよっこ』がはじまる。設定からすると、どうもNHK版の『ALWAYS』という感じかなと思っている。ちょっと前の時代、昭和の時代(戦後)を描くことになるはずである。この時代を、脚本がどのように描きだしてくれるか、期待することにしよう。