『おんな城主直虎』あれこれ「綿毛の案」2017-04-25

2017-04-25 當山日出夫

『おんな城主直虎』2017年4月23日、第16回「綿毛の案」
http://www.nhk.or.jp/naotora/story/story16/

前回は、
やまもも書斎記 2017年4月18日
『おんな城主直虎』あれこれ「おんな城主対おんな大名」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2017/04/18/8491452

今回の見どころは、次の二点かなと思う。

第一は、方久の茶屋の場面。そこで人びとが茶をもとめてつどい、いろんな情報交換をしている場でもある。そこで、瀬戸村でのことを噂にながす。まあ、あっけないといえばそれまでだが、これまでの戦国時代ドラマにはなかった、場面設定であると思う。

茶屋というものの存在が、歴史学的にどのように考証されているのかはしらないが、これはこれとして、非常に興味深いものであった。移動し、交流する人びとという歴史の視点を導入したことになる。

第二は、これまでの時代劇の常識であった、百姓=農民=米作=定住民=被支配者、という図式を変えてみせたことであろう。綿作という稲作以外の農業をもちこんできた。無論、綿は収穫したのち加工して商品として流通しなければ価値がない。また、百姓は、移動するものであるという観点。場合によっては、貸し借りができたり、あるいは、売買ができたりもする。

といって、このドラマは、いわゆる人身売買を肯定しているのではない。そのような人間の流動的な生き方があったということを、提示しているのである。

それから、ちょっとだけ出てきたが、旅の男(柳楽遊弥)の存在も、これからどうかかわってくるのか興味深い。一カ所に定住するのではない、旅に生きる人物のようだ。

そういえば、ここのところの重要人物になってきている方久も、もとは漂泊の人物であった。それが、幼いときのおとわ(次郎、直虎)を助けたことから、商人として頭角をあらわしたという設定になっている。

以上の二点が、今回の見どころかと思う。歴史学の観点から、いろいろ言うべきことはあるのかもしれないが、以上のような、これまでの歴史ドラマにはない視点を設定してきていることは、十分に面白い効果をあげていると思う。たぶん、このドラマは、領主が、商品、貨幣という経済のシステムのなかで、どのように領民を治めていくかが、見どころということになるのだろう。戦国の合戦、武闘がメインになるのではない。これはこれとして、新機軸であると思っている。

次回は、種子島(鉄砲)の話しになるらしい。楽しみに見ることとしよう。

追記 2017-05-02
このつづきは
やまもも書斎記 2017年5月2日
『おんな城主直虎』あれこれ「消された種子島」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2017/05/02/8510238

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