『ひよっこ』あれこれ「内緒話と、春の風」2017-06-25

2017-06-25 當山日出夫(とうやまひでお)

ひよっこ
http://www.nhk.or.jp/hiyokko/index.html

第12週、「内緒話と、春の風」
http://www.nhk.or.jp/hiyokko/story/12/

この週のキーワードは、「夢」と「影」だろうか。

いくつか見どころがあった、その第一は、あかね荘に住む漫画家志望の青年のこと。富山から東京に出てきて、藤子不二雄のようになりたいと夢みている。どうやら漫画家としての才能はなさそうなのであるが、ただ、夢だけはもっている。

この夢が、実は、今のみね子に無いものなのかもしれない。東京に出てきたときには、東京での生活になにかの期待のようなものがあったかもしれない。それが、向島電機の倒産、転職ということで、今のすずふり亭で働いている現状では、生活の夢はいったい何だろう。

通奏低音のように失踪した父親には「お父さん」と呼びかける心の声が毎回のようにある。しかし、その父のゆくえを探すということは、あかね荘の生活では、もう消えかけているようにも思える。

夢を抱いている漫画家志望の青年と対照的なのが、シェフの娘の由香。家庭の事情はあるのだろうが、夢をなげうっているように描かれている。

その由香をはじめとして、この週では、すずふり亭とその周囲のの人びとの知られざる過去が、語られた。そして、最後、土曜日では、戦争の時代を思い出す鈴子(宮本信子)が印象的であった。

そういえば、向島電機の愛子にも、隠された過去があったようである。すずふり亭の人びと、あかね荘の人びと、近所の人びと、それぞれに、何かしら隠された過去の影をひきずっている。また、ある意味、みね子自身も、父の失踪という影をひきずって生きている。

ところで、次週は、父のゆくえの手がかりが出てくるらしい。それから、ビートルズの来日。これも、たのしみに見ることにしよう。

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