『おんな城主直虎』あれこれ「材木を抱いて飛べ」2017-06-27

2017-06-27 當山日出夫(とうやまひでお)

『おんな城主直虎』2017年6月25日、第25回「材木を抱いて飛べ」
http://www.nhk.or.jp/naotora/story/story25/

前回のは、
やまもも書斎記 2017年5月20日
『おんな城主直虎』あれこれ「さよならだけが人生か?」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2017/06/20/8600856

龍雲丸が活躍する回は、どうやら面白い展開になりそうな感じである。

この回の放送を見て、ちょっと気になったことばがある。「気賀の町衆」といっていた。なにげない台詞のなかのことばであるが、気になった。

それから、龍雲党の面々。

どうやら、このドラマは、中世、戦国時代における、非農耕民、また、非定住民というものを、かなり積極的に描こうとしているようである。これは、前作『真田丸』とは、きわめて対照的である。『真田丸』には、町衆や百姓、農民、あるいは、武士階層ではない人びと、これらの人びとは、ほとんど登場してこなかった。それが、この『おんな城主直虎』では、方久をはじめとして、武士ではない人間が、重要な役割をになっている。龍雲丸もそのひとり。

ところで、この回を見ていて、興味深かったのは、「忠義」である。井伊直虎は、今川に忠義をしめす。これは、今川の支配下にあるから、どうしてもそうせざるをえないという選択肢である。今川からのお下知には、逆らえない。

だが、現在の我々は知っている。井伊は、今後も今川のもとにありつづけるのではないことを。結局は、徳川につくということを。そのプロセスを、これから、このドラマは、どのように描くことになるのであろうか。

徳川への忠義、忠誠心というものが、どのようにこれから描かれることになるのか、このあたりが、非常に気になるところである。

忠誠心といえば、また、前作『真田丸』が思い浮かぶ。このドラマは、主人公・信繁の、豊臣への忠誠心を軸に展開していたように私は見ていた。

だが、井伊直虎は、どうであろうか。直虎にあるのは、何よりも、井伊のイエをまもるということであるように見える。そのための手段として、今の現状では、やむをえず今川の支配を受け入れているということのようだ。これは、今川をとりまく状況が変われば、どう変わってもおかしくない。とにかく、井伊のイエを守ることを、最重要にして行動している。

で、ネコであるが……今回は、出てこなかったようである。和尚には、ネコがよく似合うと思って見ているのだが。次回は、どうなるであろうか。

追記 2017-07-04
この続きは、
やまもも書斎記 2017年7月4日
『おんな城主直虎』あれこれ「誰がために城はある」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2017/07/04/8611928

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
このブログの名称の平仮名4文字を記入してください。

コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://yamamomo.asablo.jp/blog/2017/06/27/8605216/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。

_ Coffee, Cigarettes & Music - 2017-12-30 19時02分42秒

皆さんこんばんは。今回は、人気が低迷しているらしいNHK大河ドラマ『おんな城主直虎』の第21~25回についての感想です。まずはあらすじ井伊谷の地で収穫した綿布の販売のために浜名湖畔の気賀の街を訪れた直虎(柴崎コウ)一行。雑多な街の中で直虎は売上げ金をすられ、それ