『ともしび・谷間』チェーホフ(その二)2017-10-27

2017-10-27 當山日出夫(とうやまひでお)

続きである。
やまもも書斎記 2017年10月20日
『ともしび・谷間』チェーホフ
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2017/10/20/8709033

チェーホフ.松下裕(訳).『ともしび・谷間』(岩波文庫).岩波書店.2009
https://www.iwanami.co.jp/book/b248266.html

読みながら付箋をつけた箇所を引用しておきたい。

「悪がどんなに大きかろうとも、やっぱり夜は静かで美しい。やっぱりこの神が統べる世界には、この夜と同じように物静かで美しい真理が、今もあるし、これからもあるだろう。地上の生きとし生けるものは、月光が夜と溶け合うように、真理と溶け合うのをひたすら待ち望んでいるにちがいないのだ。」
「谷間」 pp.270-271

「おめえさんの悲しみなんぞはまだまだだ。人の一生といういや長えもんだ――まだまだいいことも、悪いこともある。いろんなことが起こるよ。母なるロシアはでっけえなあ!」
「谷間」 p.293

新潮文庫版で読んで、また、岩波文庫版でも読んで、同じようなところに思わず付箋をつけてしまっている。

このような文言のなかに、まさにこの世の中のことすべてが凝縮されてあるような印象が残る。チェーホフの短篇は、若い時に一応読んだ気でいたのだが、今になって再び読んでみて、つくづくとその良さが分かるような気がしてきている。

このような文章にであってしみじみと感じ入るところがある。これも、また、文学を読む楽しみというべきであろう。

追記 2017-10-28
この続きは、
やまもも書斎記 2017年10月28日
『ともしび・谷間』チェーホフ(その三)
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2017/10/28/8714999

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