『おんな城主直虎』あれこれ「決戦は高天神」2017-11-28

2017-11-28 當山日出夫(とうやまひでお)

『おんな城主直虎』第47回「決戦は高天神」
http://www.nhk.or.jp/naotora/story/story47/

前回は、
やまもも書斎記 2017年11月21日
『おんな城主直虎』あれこれ「悪女について」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2017/11/21/8731658

現代の我々は、歴史の結果を知っている。織田信長は、本能寺で死ぬ。その後、豊臣の時代を経て、最終的に勝者となる、天下をとったのは徳川家康であることを。その結果がわかっていながら、それにいたる過程をどう描いてみせるかが、ドラマの作り方の工夫である。

今回の『おんな城主直虎』を見ていると、ドラマは、主に、徳川のイエを中心に動いている。もはや井伊谷ののどかな山間の谷の暮らしはでてこない。

今回、見ていて印象に残ったことを整理すれば、次の三点だろうか。

第一は、徳川のイエの物語としてドラマが進行していること。最終的に天下をとることになる徳川、それがなにゆえに天下をとることができたのか、そのイエの結束力と、家康のリーダーシップを軸に描かれていた。

万千代は、その徳川のイエのために生きている。井伊という家名をなのってはいるが、井伊谷には何の未練もない。井伊谷を安堵されることは望まないと、きっぱりと言い切っていた。万千代になって、徳川の井伊になった。井伊谷の国衆の井伊では、もはやない。徳川への忠誠心とともに、井伊はあることになる。

第二に、織田との対比。戦いをさけて、武田を降伏させようとしている徳川に対して、織田は、攻め滅ぼすようにせまる。苦渋の決断ではあるが、ここでは、徳川は、織田の指示にしたがうことになった。これは、おそらく、この後の本能寺の変へといたる伏線にもなるのであろう。あくまでも、武力で相手をつぶそうとする織田に対して、逆に、その先の和平をのぞんでいる徳川の対比である。

第三は、直之の生き方。直之は、井伊谷へのパトリオティズムで生きているかのごとくである。しかし、最終的に、万千代に従って徳川につくことを決断する。そして、直虎(おとわ)は、井伊谷に残る。万千代を通じて、戦のない、平和な世の中がおとづれるように、願っている。

以上の三点が、今回で思ったところである。

このドラマもあと放送は残りすくなくなってきた。どこまで描くことになるのだろうか。たぶん、本能寺の変を経て、徳川が勢力基盤を確立する、そして、それに忠誠心をもってつかえる万千代(直政)の姿、たぶん、このあたりまでかなと思っているのだが、どうなるだろうか。

それから、今回、ネコがちょっとだけ映っていた。ネコ和尚のところで、カゴにはいっていた。

追記 2017-12-05
この続きは、
やまもも書斎記 2017年12月5日
『おんな城主直虎』あれこれ「信長、浜松来たいってよ」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2017/12/05/8742156