『わろてんか』あれこれ「見果てぬ夢」2018-03-18

2018-03-18 當山日出夫(とうやまひでお)

『わろてんか』第24週「見果てぬ夢」
https://www.nhk.or.jp/warotenka/story/24.html

前回は、
やまもも書斎記 2018年3月11日
『わろてんか』あれこれ「わろてんか隊がゆく」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2018/03/11/8801356

この週の見どころは、検閲だろう。

これまでの朝ドラで、表現するものと、それに対する規制のことが描かれなかったわけではない。近年の例でいえば、『とと姉ちゃん』『ゲゲゲの女房』などに、出てきたと憶えている。

てんたちは、『お笑い忠臣蔵』を制作しようとするのだが、検閲にひっかかる。どうやら、裏でライバル会社の帝国キネマが手をまわしているらしい。このあたり、そのようなことで、内務省の検閲が左右されることがあるのかどうか、ちょっと気になったところではある。

ともあれ、北村笑店では映画制作にすすむことになる。そして、最後のシーンでは、伊能栞がひとり静かに去って行くところで終わっていた。たぶん、伊能栞が自ら身をひくことで、映画の制作をなんとかしようというこだったのだろう。

ところで、次週は、いよいよ太平洋戦争ということになるらしい。これまで朝ドラでは、幾度となく戦争というものを描いてきた。今、再放送している『花子とアン』も、まさに戦時中のことで進行している。

戦争中、はたして、お笑い芸能はどのように見られていたのだろうか。軍隊に慰問に訪れるだけの存在ではなかったはずである。普通の人びとの生活にとって、お笑い芸能がどんなものであったのか。また、芸人にとって戦争とは何であったのか。このあたり、どう描くことになるのだろうか。

しかし、戦時中に忠臣蔵の映画を作ったりしていて、戦後になって、今度は、GHQの検閲にひっかかるかもしれないと、この先のことも気になってしまう。

このドラマも後二週である。玉音放送まであるのだろうか、これも気になるところである。

追記 2018-03-25
この続きは、
やまもも書斎記 2018年3月25日
『わろてんか』あれこれ「さらば北村笑店」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2018/03/25/8810855