『カラマーゾフの兄弟』(1)光文社古典新訳文庫2019-01-07

2019-01-07 當山日出夫(とうやまひでお)

カラマーゾフの兄弟(1)

ドストエフスキー.『カラマーゾフの兄弟』(1)(光文社古典新訳文庫).2006
http://www.kotensinyaku.jp/books/book01.html

この作品をはじめて読んだのはいつのころだったろうか。学生のころに手にしたのを覚えている。そのころ、世界文学における最高峰はなんであるかとなると、まず名前の出てくるのが、この『カラマーゾフの兄弟』であった。

私の、ドストエフスキーの訳の好みからいえば、故・池田健太郎である。『罪と罰』『カラマーゾフの兄弟』は、訳が出ている。中公文庫、「世界の文学」(中央公論社)。

今回は、新しい、亀山郁夫訳で読むことにした。実は、去年もこの作品は読んでいる。一年前の冬休み。今年も、冬休みの読書として、ドストエフスキーを読んでいる。去年は、池田健太郎訳で読んだのだが、今年は、光文社古典新訳文庫版の亀山郁夫訳で、全巻を読むことにした。

これは、もう老眼になってきたので、小さい昔の文庫本の字を読むのがつらくなってきたということもある。また、ドストエフスキーの新しい解釈として、亀山郁夫訳も読んでおきたいということもある。

一年ぶりによみなおしてみて(まだ、第一巻であるが)、この作品、読むたびに、その謎がふかまる。いったい、この小説は、何を語らんとしているのか、ただ、ストーリーを追うだけではなく、登場人物の語ることばに耳をかたむけて読んでいくと、さらにさらに、わけがわからなくなる。

どういえばいいいのだろうか……もはや「ロシア的」「カラマーゾフ的」としかいいようのない、作品世界がそこに展開される。そして、神、キリスト教、ロシアにおけるキリスト教とはいったい何であるのか、さらに謎がふかまるばかりである。

ただ、今回の読み直しで、印象に残ったところを一つだけ書いておくと、グルーシェニカとカテリーナの二人。この作品において、重要な位置を占める二人の女性であるが、これが、一つの人格の、二つの鏡に映った姿……このように理解される。ドストエフスキーの作品における女性の描き方をどう読むかは、作品を理解する重要な鍵になっているにちがいない。

追記 2019-01-10
この続きは、
やまもも書斎記 2019年1月10日
『カラマーゾフの兄弟』(2)光文社古典新訳文庫
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2019/01/10/9023480

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