『いだてん』あれこれ「種まく人」2019-06-25

2019-06-25 當山日出夫(とうやまひでお)

『いだてん』2019年6月23日、第24回「種まく人」
https://www.nhk.or.jp/idaten/r/story/024/

前回は、
やまもも書斎記 2019年6月18日
『いだてん』あれこれ「大地」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2019/06/18/9088745

来年の二〇二〇年の東京オリンピックは、復興オリンピックということらしい。そのように政府の方では言っているようだが、私には、とてもそのようには感じられない。

関東大震災の後、嘉納治五郎は言った。国民の金で作った競技場である、それを、被災者のためにつかうのは当然のことである、と。はたして、今の日本の政府に、オリンピック関係者にこのような気概があるであろうか。おおいに疑問に感じるところである。

四三は、被災者をはげますために、運動会を開催する。まさに復興のための運動会である。これに興じる人びとの姿が印象的に描かれていた。まさに、復興五輪と称するのであるならば、このようでなければならない。村田富江のみならず人見絹枝も走っていた。

また、志ん生(孝蔵)も落語で、人びとに語りかける。だが、その生き方は、どことなく虚無的でもある。四三の生き方と、志ん生(孝蔵)の生き方と、対照的であったが、それぞれに、震災後の東京で、努力している。そして、人びとの期待にこたえている。

関東大震災の後、「復興節」がちまたに流行ったことは、知識としては知っていたが、その全体を耳にしたのは、始めてになるだろうか。

ここで、第一部「金栗四三」の部分が終わった。次回からは「田畑政治」になる。前畑秀子も登場するようだ。これから、戦争の時代を描くことになる。宮藤官九郎の脚本が、戦争の時代、昭和という時代をどのように描くか、楽しみに見ることにしよう。

追記 2019-07-02
この続きは、
やまもも書斎記 2019年7月2日
『いだてん』あれこれ「時代は変る』
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2019/07/02/9110454

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