NHK『怪談牡丹燈籠』巻の壱「発端」2019-10-10

2019-10-10 當山日出夫(とうやまひでお)

NHK プレミアムドラマ 令和元年版 怪談牡丹燈籠 Beauty&Fear
https://www4.nhk.or.jp/P5858/

こんなにテレビに見いってしまったのは、ひさしぶりである。

10月6日の夜の放送を録画しておいて、翌日に見た。ただ、ここに文章を書いて掲載するのは、木曜日になってからになる。(火曜日は、大河ドラマ『いだてん』について書いているし、水曜日は花の写真の日としてある。)

ここしばらく、NHKは、尾野真千子主演で、いくつかいいドラマを作っている。『夏目漱石の妻』とか『夫婦善哉』とか。そのシリーズの一つだろうと思って見たのだが、だが、これは、制作において気合いの入れ方が格段に違うと感じさせる。

まず、「映像美」ということを全面に出した作り方になっている。まるで、昔の、白黒の「映画」を見ているようである。色調も押さえた感じにしてある。また、音楽がいい。純然とテレビの画面に「映像美」を感じたのは、ひさしぶりである。ただ、映画などの放送を除いてであるが。

『牡丹燈籠』は、確か、はるか昔に岩波文庫版を読んだ記憶があるのだが、今ではさっぱりと忘れてしまっている。無論、圓朝の落語速記というのが、近代の日本語の成立を考えるうえで重要な資料になっているという、国語学、日本語学の知識はもっている。とはいえ、「圓朝全集」は買いそびれてしまっている。

カランコロン……と言えば……「牡丹灯籠」、あるいは、「鬼太郎」である。もうそれぐらいの知識しか持ち合わせていない。

そして、第一回「発端」を見て感じるところは、実に丁寧に脚本が書かれていることである。この物語は、登場人物が多く錯綜している。それを、いつ、どこで、誰と誰が会って、何をしているの、これがきわめてわかりやすく表現してある。随所に、回想シーンなどあって、これは、誰が何を思っている場面なのか、すぐにわかるようになっている。

お露と新三郎が恋におちる場面など、まさに一目惚れで恋に落ちるという状況を見事に描いていたと思う。まさに、一目惚れそのものである。お国も、この回の最後で、覚悟を決めている。悪女である。全四回の第一回で、場面設定、人物設定は出そろっていると感じさせる。後は、ことが起こるのを待つだけである。第一回を見て、これだけの状況になれば、あと何がおこっても不思議ではない。いったい何がどうなるだろうか。

それにしても、このドラマにおける尾野真千子は、令和の時代の悪女である。実にうまい。そして、美しい。次回も楽しみに見ることにしよう。それから、おくればせながら、『牡丹燈籠』を読んで(再読)おくこととしたい。

追記 2019-10-17
この続きは、
やまもも書斎記 2019年10月17日
NHK『怪談牡丹燈籠』巻の弐「殺意」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2019/10/17/9165794

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