『羊男のクリスマス』村上春樹・佐々木マキ2019-10-26

2019-10-26 當山日出夫(とうやまひでお)

羊男のクリスマス

村上春樹・佐々木マキ.『羊男のクリスマス』(講談社文庫).1989 (講談社.1985)
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000160754

続きである。
やまもも書斎記 2019年10月22日
『レイモンド・カーヴァー傑作選』村上春樹訳
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2019/10/22/9167501

この本が出たのは、1985年。主人公は、羊男。羊男といえば、『羊をめぐる冒険』である。『羊をめぐる冒険』が出たのは、1982年。

やまもも書斎記 2019年5月9日
『羊をめぐる冒険』(上)村上春樹
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2019/05/09/9070215

やまもも書斎記 2019年5月10日
『羊をめぐる冒険』(下)村上春樹
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2019/05/10/9070623

全体で短い……文庫本で一〇〇ページほど。それに絵がはいっているし、本文もゆったりと組版してあるので、すぐに読める。登場するのは、羊男。初期の村上春樹にとって、重要なキャラクターである。その羊男が、ふとしたことから、異世界にまよいこむ。異世界、これもまた、村上春樹文学の重要なキーである。また、作中には、双子が登場する。双子も村上春樹の作品では重要な役割をはたす。

このように村上春樹文学の重要なキーをちりばめながら、どんどん話は進行する。佐々木マキの絵とともも、あっというまに読んでしまった。だが、この作品を読んでの印象は、まぎれもなく、村上春樹の文学である。

おそらく、村上春樹の文学、それも特に初期の文学を理解するうえで、重要な意味をもってくるのではないだろうか。すくなくとも、村上春樹の長編など読んだ目で読むと、なるほど羊男は、本当にいるんだ……無論、村上春樹文学の世界においてということであるが……と納得することになる。

村上春樹文学のエッセンスのつまった小品である。しかし、村上春樹の文学にとっては、重要な位置をしめる作品であると思う。

次の村上春樹は、翻訳で『象』である。

追記 2019-11-02
この続きは、
やまもも書斎記 2019年11月2日
『象』レイモンド・カーヴァー/村上春樹訳
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2019/11/02/9171894

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