『スカーレット』あれこれ「好きという気持ち」2019-12-08

2019-12-08 當山日出夫(とうやまひでお)

『スカーレット』第10週「好きという気持ち」
https://www.nhk.or.jp/scarlet/story/index10_191202.html

前回は、
やまもも書斎記 2019年12月1日
『スカーレット』あれこれ「火まつりの誓い」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2019/12/01/9183505

喜美子は恋をすることになる。

この週で描いていたところの見どころとしては、次の二点だろうか。

第一に、恋。

喜美子は、会社にいる十代田と恋をすることになる。そこにいたる過程を、じんわりと描いていた週だったと思う。ふとしたことから陶芸に興味をもった喜美子は、十代田に教わることになる。はじめのうちはぎこちなく他人行儀なふたりであったが、そのうちにお互いを意識しはじめる。そして、喜美子が大阪に出る前にひろった陶器のかけらを見るために、十代田は喜美子の家をおとずれる。そこで、二人は、お互いの気持ちを確認することになる。

第二に、陶芸。

喜美子が十代田と恋仲になるきっかけは、陶芸であった。ここで、喜美子は陶芸の基本を十代田から教わることになる。たぶん、これが契機として、これからの喜美子の陶芸家としてのスタートということになるのであろう。

以上の二点、喜美子の恋と、陶芸家への道、これをうまく融合させて描いた週であったと思う。

さらには、妹の直子のことがある。東京でうまくいっていないらしい。そこで、草間さんにたのんで直子のことを見てもらうことになる。どうやら、直子は、恋をしたらしい。しかも、片思いである。が、そのことを、母親に話したことで、どうやら気持ちの整理ができたようでもある。

ここで草間さんが言っていたこと……人を好きになる気持ちのこと、これが、喜美子と十代田の恋につながることとして、うまく出てきていたと感じる。

これから、喜美子の陶芸家への道のりと、十代田との恋のゆくえをめぐって、いろいろありそうである。今後の展開を楽しみに見ることにしよう。

追記 2019-12-15
この続きは、
やまもも書斎記 2019年12月15日
『スカーレット』あれこれ「夢は一緒に」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2019/12/15/9189442