『スカーレット』あれこれ「夢は一緒に」2019-12-15

2019-12-15 當山日出夫(とうやまひでお)

『スカーレット』第11週「夢は一緒に」
https://www.nhk.or.jp/scarlet/story/index11_191209.html

続きである。
やまもも書斎記 2019年12月8日
『スカーレット』あれこれ「好きという気持ち」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2019/12/08/9186516

この週で大きく物語は展開することになる。

第一に、八郎との恋。

喜美子は、父親の常治に八郎のことを認めてもらおうとする。何度でも八郎がいえをおとずれる。あるとき、ふと常治の気持ちが、八郎にかたむく。自分自身もかつては、妻のマツと駆け落ちして一緒になった。その過去を思い出して、喜美子との仲がうまくいってくれるように願う。結局、陶芸展に入賞したら、二人を許すということになったようだ。

このあたりの、父親の屈折した感情を、うまく表現していたように思う。なかなか素直に二人の言うことを聞いてやれない、父親のどうにもならな気持ちがうまく出ていたように思う。

第二、陶芸。

本格的に、喜美子は陶芸の道に入り込んでいくことになる。その師匠は、恋人である八郎でもある。二人の仲がちかづくことと、喜美子が陶芸の世界に徐々に入り込んで行くことが、平行して、うまくからみあって描かれていた。

そして、このドラマは、喜美子という女性の物語であると同時に、陶芸という世界がどのようなものであるのか、その魅力と難しさをも、伝えていると感じる。単に技術と知識だけではうまくいかない。感性が必要である。はたして、これから喜美子には、陶芸家としての感性が開けていくのであろうか。

以上の二点が、この週を見て思ったことなどである。

ところで、脇役であるが、照子(大島優子)が、いい感じである。これからに期待したい女優の一人ということができようか。

次週、喜美子はさらに陶芸の道に進むことになるようだ。また、ちや子さんも登場するらしい。楽しみに見ることにしよう。

2019年12月14日記

追記 2019-12-22
この続きは、
やまもも書斎記 2019年12月22日
『スカーレット』あれこれ「幸せへの大きな一歩」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2019/12/22/9192346