『麒麟がくる』あれこれ「同盟のゆくえ」2020-03-10

2020-03-10 當山日出夫(とうやまひでお)

『麒麟がくる』第八回「同盟のゆくえ」
https://www.nhk.or.jp/kirin/story/8.html

前回は、
やまもも書斎記 2020年3月3日
『麒麟がくる』あれこれ「帰蝶の願い」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2020/03/03/9220152

この回を見て印象に残っていることとしては、次の二点だろうか。

第一には、光秀の母(牧)の言っていたこと。

国の興亡はあっても、自然は残る……このような意味のことを語っていた。国破れて山河あり、ということだろうか。このような母の教えは、これから戦国の世を生きていくことになる光秀にとってどのような意味があるのだろうか。

第二には、美濃の国の内情。

斎藤道三と織田との和議について、土岐としては快く思っていないようだ。これが、同時に、斎藤にあっても、道三と高政の確執につながっている。

以上の二つが、この回を見て印象に残っていることである。戦乱の時代にあって、光秀はどう生きていくことになるのであろうか。

さらに書いてみるならば、やはり海から登場してきた信長は新鮮な印象がある。海による交易がもたらす冨を、織田は手にいれていることになる。熱田の市もにぎわっているようだ。

それから、これは好みの問題だと思うのだが、斎藤高政の母の深芳野(南果歩)、ちょっと化粧が強すぎではなかろうか。そう思って見ると、駒(門脇麦)のヘアスタイルも、妙に現代的な感じがする。これを悪いという気はないのだが、ちょっと気にはなる。

そして、このドラマでは、女性が床に座るとき、立て膝で座る方針でいくようだ。織田の屋敷にやってきた帰蝶が、ひとり座敷のなかで座っているシーンが印象的であった。(時代考証としては、中世まで、人の座り方としてはこれが正しいと思っている。今のような正座が一般的になるのは、どう考えても、今の畳が普及してからのことだろう。)

さて、次回はどのような展開になるだろうか。どうやら菊丸はただの農民ではないようである。どうなるか、楽しみに見ることにしよう。

2020年3月9日記

追記 2020-03-17
この続きは、
やまもも書斎記 2020年3月17日
『麒麟がくる』あれこれ「信長の失敗」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2020/03/17/9225066