『国盗り物語』あれこれ2020-06-23

2020-06-23 當山日出夫(とうやまひでお)

『麒麟がくる』は、まだお休みである。この週にあったのは、過去の戦国時代大河ドラマから、『国盗り物語』。

『国盗り物語』は、見た記憶がある。原作(司馬遼太郎)も読んだ。

「とうとうたらり、とうたらり」の斎藤道三の油売りのシーン……原作の小説でも印象的に描かれていたが、ドラマでもそれをなぞっていたのを覚えている。

それから、忘れられないのが、濃姫を演じた松坂慶子。まだ、若かったころの松坂慶子は美しかった。ちなみに、松坂慶子で覚えているのが、NHKの銀河テレビ小説『若い人』(石坂洋次郎原作)である。そのヒロインを演じたのを、今でも憶えている。

斎藤道三と織田信長の対面のシーン。これは、原作の小説のとおりに描かれていたと覚えているが、ただ自分の名を名乗っただけで、その後ひとことも言わなかった二人の対面シーンは、記憶に残っている。そのせいか、『麒麟がくる』での、斎藤道三と織田信長の対面シーンは、何かしら饒舌にすぎたような印象があった。

光秀は、近藤正臣であった。本能寺の変のことは、これまで幾度となく大河ドラマで出てきていることだが、『国盗り物語』の本能寺の変から、その後の光秀の最期までのところは、今見ても、名作であったと感じるところがある。

しかし、NHKは、いくらスペシャル企画であるからといって、『国盗り物語』の見せ場を、見せてしまってよかったのだろうか。たぶん、そこには、今回の『麒麟がくる』においては、また違った解釈の光秀と信長であり、本能寺の変であり、さらには、光秀の最期ということが、予定されているのであろう。その自信があるからこその番組であったと思う。

ここは、過去の名作である『国盗り物語』を越えるものをつくる意気込みで、これからの『麒麟がくる』の放送再開ということになっているにちがいない。放送の再開を楽しみにして、次回の特集も見ることにしよう。

2020年6月22日記