オンライン授業あこれこ(その一三)2020-07-25

2020-07-25 當山日出夫(とうやまひでお)

続きである。
やまもも書斎記 2020年7月11日
オンライン授業あれこれ(その一二)
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2020/07/11/9266868

あきらかに、脱落していく学生が増えてきているのが分かる。

そもそも、最初の段階で、大学のLMSを見ていない学生がかなりいた。最初に、オンラインでの教材配信の方針などを、学生にLMSで通知したのは、四月のことである。これを、まず見ていない学生がすくなからずいる。

その後、これまでにレポートが三回。その提出も、だんだん減ってきている。

そんなにハードルの高いことを課しているだろうか。だいたい、四回に一回程度のレポート。A4用紙に一枚(ワープロで作成の場合)、およそ一〇〇〇字程度のレポートである。

配信している教材は、A4用紙で四ページが基本。本来の授業があったときのプリントに、説明を加えたものである。これなら、たとえ、スマホしか持っていないという学生であっても、あるいは、インターネットの通信環境が整っていない学生であっても、さほど無理なく、より公平なかたちで、より多くの学生に、教材をとどけられる。

しかし、授業のライブ配信のようなことはしていない。そうしてもよかったのかもしれないが、四月の時点で、学校からオンライン授業の方針説明があったとき、ライブ配信は推奨しないということだった。学生のインターネット通信環境など総合的に判断して、教材プリントの配信とレポートということにした。

学生への連絡は、大学のLMSである。これを見ていない学生の数が増えてきている。他の科目でも、同じようにLMSを使っているはずなので、私の担当している授業だけ見ていないということはないはずである。おそらくは、他の授業においても、LMSの閲覧は減ってきているのだろうと推測する。

とはいえ、提出されたレポートを読む限りであるが、レポートを提出している学生については、きちんと学習していることが分かる。これは、昨年度まで、通常の教室の授業があったときのレポートや、答案などのことを思ってみると、そのレベルは向上している。

結果的には、授業について来れる学生と、そうではない学生の差が開いてしまった、ということになるのだろう。

さて、来週で最後になる。前期のまとめと、最後の四回目のレポートである。レポートは四回ということは、四月の時点で、学生には通知してある。この方針を変えることはない。

ところで、後期はどうなるだろうか。このまま、COVID-19が終息することは、どう考えても無理だろう。ある程度の感染者が出続けるなかで、授業の再開ということになるかと思っている。履修の学生は、およそ一〇〇名ほど。距離をあけて着席するということになると、かなり大きい教室を用意しなければならない。これが、どうなるか、今のところ判断できない。

学生にも、また、教える側としても無理のない範囲で、ことをすすめたいと思っている。

2020年7月24日記

追記 2020-08-01
この続きは、
やまもも書斎記 2020年8月1日
オンライン授業あれこれ(その一四)
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2020/08/01/9274131