『青天を衝け』あれこれ「栄一、踊る」2021-02-23

2021-02-23 當山日出夫(とうやまひでお)

『青天を衝け』第2回「栄一、踊る」
https://www.nhk.or.jp/seiten/story/02/

前回は、
やまもも書斎記 2021年2月16日
『青天を衝け』あれこれ「栄一、目覚める」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2021/02/16/9347669

この回も徳川家康からのスタートであったが、しかし、この演出はどうかなと思う。が、それよりも問題だと思ったのは、その言ったこと。江戸時代、日本は「鎖国」していたというが、そうではなく、近隣諸国やオランダとの交流があった。これは一般論としてはいいだろう。だが、アイヌや琉球と、対等のつきあいがあったかのごとく語っていたのは、どうかと思う。まあ、歴史観にもよるとは思うが、松前藩によるアイヌ、薩摩藩による琉球への対応は、支配と搾取というべきではないだろうか。

それから、問題だと思ったのは、終わりの方で登場していたペリーのこと。その台詞では、なんとなく、ペリーは、アメリカ西海岸から太平洋を渡って日本に来たように感じるのだが、これは嘘である。ペリーが日本にやってきた航路は、アメリカ東海岸から大西洋、インド洋を経て日本にやってきている。このことについては、以前に書いたことがある。

やまもも書斎記 2016年6月11日
ペリーはどうやって日本に来たのか
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2016/06/11/8108879

やまもも書斎記 2016年6月30日
西川武臣『ペリー来航』
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2016/06/30/8121187

以上の二点が、この回を見ていて、歴史考証の点でちょっと気になったところである。

それにしても、見ていて思うのだが、江戸城のセットがなんとなくショボい。これは、前作『麒麟がくる』で、安土城の大広間などを見ているせいなのかもしれないが、江戸城は、もっと広々と堂々としていてよいのではないかと思うが、どうだろうか。ただ、夜の能楽のシーンは良かったと思う。(実際にあのような池がありえたのかは別にしてであるが。)

ドラマとして描いていたのは、渋沢栄一の少年時代から成長するまで。まだ、武蔵の国、血洗島の農民の子である。農民といっても、「渋沢」という名字を許されているのだから、上層に属することになるのだろう。養蚕と、藍玉を生業として、手広く商いをやっているようである。この栄一が、これから、時代の流れのなかでどう生きていくことになるのか、それを、徳川慶喜とからめて描いていくことになるのだろう。

ところで、今から気になっているのは、パリ万博。ここのところを、このドラマはどう描くことになるのか、ちょっと期待している。次週は、栄一が江戸に行くようだ。楽しみに見ることにしよう。

2021年2月22日記