『青天を衝け』あれこれ「栄一、仕事はじめ」2021-03-02

2021-03-02 當山日出夫(とうやまひでお)

『青天を衝け』第3回「栄一、仕事はじめ」
https://www.nhk.or.jp/seiten/story/03/

前回は、
やまもも書斎記 2021年2月23日
『青天を衝け』あれこれ「栄一、踊る」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2021/02/23/9349901

この週でも、栄一のことと慶喜のことが平行して描かれていた。まだ、この二人の人生が交わるところにはいたっていない。

第一に、栄一の方であるが、これは商売の面白さに気づくことになる。父と一緒に江戸に出る。そこで、江戸の街のにぎわいを体験することになる。また、血洗島の藍が不作であるのを心配して、よその土地まで藍の買い付けにでかける。それを、母親が応援し、さらには、父親もその結果をみとめることになる。

このあたり、江戸の街の様子とか、藍の栽培や、藍染めの仕事など、かなり丁寧に描かれていたと感じる。血洗島の村といい、このドラマでは、藍のことはきちんと描く方針のようである。

これまで、幕末・明治維新は多くのドラマで描かれてきているのだが、商人の視点で描くというのは、斬新であるといっていいのだろう。なぜ幕府はつぶれることになるのか、そして、明治政府は何を成し遂げることになるのか、そこに、経済人である渋沢栄一ならでは視点から、このドラマは描くことになるのだろうと思う。

第二に、慶喜の方であるが、将軍になる気はないようである。ただ、水戸の斉昭は非常によろこんでいる。

だが、見ていて、この斉昭が、これまでのドラマで描かれてきたのにくらべて少々軽薄な印象がないではない。斉昭というと、もっと重厚な人物をイメージしてしまうのだが、このあたりはいったいどうだろうか。

以上の二点が、第3回を見て思ったことなどである。

ところで、冒頭の徳川家康の解説はずっとつづくようだ。これはこれで面白いというべきなのだろうが、幕末はいいとしても、明治になってから、あるいは、大正や昭和になってからも、家康の解説というのは、どんなものだろうか。渋沢栄一は、昭和まで生きた。

次回、ペリー来航をめぐってさらに世の中が動いていくようだ。栄一と慶喜がどうなるか、楽しみに見ることにしよう。

2021年3月1日記

追記 2021-03-09
この続きは、
やまもも書斎記 2021年3月9日
『青天を衝け』あれこれ「栄一、怒る」
https://yamamomo.asablo.jp/blog/2021/03/09/9355294

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