『青天を衝け』あれこれ「篤太夫、涙の帰京」2021-06-08

2021-06-08 當山日出夫(とうやまひでお)

『青天を衝け』第17回「篤太夫、涙の帰京」
https://www.nhk.or.jp/seiten/story/17/

前回は、
やまもも書斎記 2021年6月1日
『青天を衝け』あれこれ「恩人暗殺」
https://yamamomo.asablo.jp/blog/2021/06/01/9383332

大河ドラマで明治天皇(祐宮)が登場したのは、はじめてかもしれない。ちょっとだけだが登場していた。ただ、他のドラマ、『坂の上の雲』には、明治天皇は出てきていたのを覚えている。このドラマの明治維新以後に、明治天皇は登場するだろうか。

この回でも、まだ栄一は、歴史の流れに翻弄される一人の若者にすぎない。ようやく一橋家の家臣ということにはなったが、その気持ちのうちには、尊皇攘夷の志を持っているようだ。これと、一橋家家臣という立場を、どう折り合いをつけていくことになるのか、これからが、栄一の人生なのかなと思って見ている。

どうでもいいことだが、アーネスト・サトウも登場していた。そういえば、『遠い崖』も全巻買って持っているのだが、読み切らずにしまったままになっている。もう老後の読書である、新しい本を追い求めるよりも、このような古典的名著というべき本をじっくりと読んでみたい、と思う。それから、『天皇の世紀』もある。これは、朝日新聞社版と文春文庫版と二セット持っている。これは、昔、途中まで読んで中断している。これも、再度、じっくりと読んでおきたいと思う。

ところで、このドラマであるが、どうやら、幕末の動乱を徳川、それも、一橋の目から描くということである。これはこれで、一つの歴史ドラマの作り方かなと思う。それにしても、一橋慶喜にしても、徳川家茂にしても、どうもかっこよすぎるという気がしてならない。もっと、歴史のなかで右往左往するようなところがあっても、いいように思ってしまう。だが、ここは、徳川幕府安泰のためにどっしりとかまえている。

しかし、結局は、こののち慶喜が将軍になって、大政奉還ということになる。さて、このあたりを、このドラマはどう描くことになるのだろうか。そして、それを、一橋家の家臣という立場の栄一はどう見ることになるのか。パリ万博、明治維新は、栄一の目にどう映るのだろうか。

次週、天狗党の争乱をめぐってドラマは展開するようだ。天狗党のことが、大きく扱われるというのも、近年のドラマでは珍しいことかもしれないと思う。この旧弊というべき、尊皇攘夷のかたまりのような存在に対して、栄一はどう対応することになるのか。楽しみに見ることにしよう。

2021年6月7日記

追記 2021年6月15日
この続きは、
やまもも書斎記 2021年6月15日
『青天を衝け』あれこれ「一橋の懐」
https://yamamomo.asablo.jp/blog/2021/06/15/9388064

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