プロジェクトX「男たちの復活戦 デジタルカメラに賭ける」2021-09-03

2021-09-03 當山日出夫(とうやまひでお)

プロジェクトX 男たちの復活戦 デジタルカメラに賭ける

前回は、
やまもも書斎記 2021年8月27日
プロジェクトX「チェルノブイリの傷 奇跡のメス」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2021/08/27/9415872

放送があったのは、二〇〇二年。わずか二〇年ほど前のことなのだが、時の流れの変化を感じる。

カシオを舞台にした、デジタルカメラ開発の物語であった。だが、そのカシオは、もうデジタルカメラを作っていない。そもそも、コンパクトデジタルカメラというものが、市場から姿を消してしまったといってもよい。生き残っているのは、高機能のデジタル一眼カメラということになっているが、これも近年では、移り変わりが激しい。

たった二〇年である。その間に、フィルムカメラが無くなり(厳密には、一部で生き残っているのだが)、デジタルカメラの時代になった。そのデジタルカメラも、コンパクトカメラは、スマホに市場を奪われて撤退してしまっている。一眼カメラも、ミラーレスが主流になろうしている流れのなかで、メーカのシェアも大きく変わってきている。

カメラの歴史も、いくつかの革新的技術があった。AEがあり、AFがあり、そして、デジタル化である。カメラもまた、戦後の時代において、多くの人びとの生活とともにあった。その時代を記録するとともに、その時代を反映するものとしてのカメラであり、その技術でもあった。

「写真」というものに何を求めるのか、あるいは、カメラという機械にどんな魅力があるのか、これは、まさに時代とともにあったというべきであろう。そして、これからの新しい時代に、どんな「写真」の時代を迎えることになるのだろうか。

また、余計なこととしてはであるが……番組の中で映っていた、秋葉原の電気店街の光景が、今となっては懐かしいものの一つになってしまっている。秋葉原の街もまた時代とともに変わっていく街なのである。

2021年9月1日記

追記 2021年9月10日
この続きは、
やまもも書斎記 2021年9月10日
プロジェクトX「ワープロ 運命の最終テスト」
https://yamamomo.asablo.jp/blog/2021/09/10/9421840