『ホテル・アイリス』小川洋子 ― 2021-09-18
2021年9月18日 當山日出夫(とうやまひでお)

小川洋子.『ホテル・アイリス』(幻冬舎文庫).幻冬舎.1998(学習研究社.1996)
https://www.gentosha.co.jp/book/b2450.html
続きである。
やまもも書斎記 2021年9月13日
『刺繍する少女』小川洋子
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2021/09/13/9422715
作家、小説家という仕事をしていると、どうやらこの手の作品を書いてみたくなるものらしい。小川洋子の書いた、官能小説(といっていいだろう)である。
若いわたし。謎の老人。ロシア語の翻訳をしているという。その二人の関係。かなりエロティシズムを感じさせる小説なのだが、ここは小川洋子の作品である、そんなに淫靡な雰囲気はない。どちらかというと、からりと乾いた印象がある。
小川洋子の作品を読もうと思って、買って書斎の床に積んであるものから順番に読んでいったということで、この作品になった。このような作品を書く作家であるということも、ある種の発見といっていいかもしれない。
官能小説ということではなく、その部分を割り引いたとしても、これは小説として面白い。ホテルで母とくらす主人公と謎の老人との物語として、ストーリーのなかにはいりこんでいく。そう長い小説でもないが、一気に読んでしまった。少女と老人の物語として、十分に読んで面白い。
さて、次はどのような作品を読むことになるだろうか。
2021年6月3日記
追記 2021年9月25日
この続きは、
やまもも書斎記 2021年9月25日
『アンジェリーナ』小川洋子
https://yamamomo.asablo.jp/blog/2021/09/25/9426791
この続きは、
やまもも書斎記 2021年9月25日
『アンジェリーナ』小川洋子
https://yamamomo.asablo.jp/blog/2021/09/25/9426791
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