映像の世紀プレミアム(7)「極限への挑戦者たち」2021-09-23

2021-09-23 當山日出夫(とうやまひでお)

映像の世紀プレミアム (7) 極限への挑戦者たち

この回は挑戦者の物語。二〇世紀になって記録がのこっている、人類の挑戦の数々である。山(エベレスト)であり、深海であり、自動車のスピードであり、宇宙へ……様々な挑戦の物語として、これはこれで面白い編集になっていた。

なかで印象に残るのは、アメリカのアポロ11号の月面着陸。そのときの、大統領のニクソンと、アームストロング船長との会話が興味深い。あくまでもアメリカという国の成果と考えている大統領に対して、アームストロング船長は、そうではなくこれは人類の挑戦であり進歩なのだという意味の返答をする。このくいちがいが面白い。(この「映像の世紀」という番組の面白さは、このようなところにあると思う。無論、貴重な映像が見られるということもあるのだが。)

なかで、オリンピックのことがちょっと異質だった。東京オリンピックの円谷選手のことは、私も記憶にあることである。その死のニュースも覚えている。が、その遺書のことについて知ったのは、後年のことになる。いつのことだったかは覚えてはいないが、あまりにも率直な感情で書かれた遺書は、記憶に残るものである。

その円谷の走る姿を、市川崑監督がフィルムにおさめていたというのは、貴重な映像だと感じる。

ベルリンのオリンピックでは、リーフェンシュタールの映像は、使っていなかったようだ。(あるいは、使っていたのかもしれないが。)

最後に出てきていたのが、太陽光発電飛行機による世界一周の話し。これはニュースを見落としていたのか、この番組で始めて知ることになった。これも、また、人類の新たな領域への挑戦の一つの形なのであろう。

2021年9月21日記

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