「倫敦の山本五十六」2022-01-02

2022年1月2日 當山日出夫(とうやまひでお)

NHK 倫敦の山本五十六 
https://www.nhk.jp/p/ts/18JMJ8GR29/?cid=jp-timetable-modal-programofficial

太平洋戦争開戦八〇年ということで、NHKが製作したドラマ。かなり力を入れて作ったものである。昨年の一二月三〇日の放送。録画しておいて、年が明けてからゆっくりと見た。

見て、いや、それ以前に、このドラマを放送するということを知ったときから、思うことなのだが、どうして、ドキュメンタリーにせずに、ドラマにしたのであろうか。そうすべき必然性がどこにあるのだろうか。

ドラマに作ることによって、より実感のわくものとして、山本五十六という人、そのロンドン軍縮会議でのふるまいが、見るものに伝わってくることは確かである。

しかし、その一方で、新発掘された史料とはいったいどういうものであるのか、どこにあってどういう経緯で発見されたのか、そこから、何が分かるのか、そして、その史料によって、歴史の見方がどう変わることになるのか……この肝心な点が、ぼやけてしまうことはいなめない。

どうでもいいことかもしれないが、半藤一利ももう亡くなってしまったことだし、ドキュメンタリーするということを、諦めたのかもしれない。

また、どうして、山本五十六という人物を描くとき、その私生活をふくめて、全人格的に描きたくなるのだろうか。純粋に、軍人としての活動に限って描き、評価するということをしないのだろうか。(これは、これまで多く書かれてきた書物や映画などについてもいえることだと思う。)やはり、山本五十六という人物は、その全人格を描きたくなる魅力があるということなのかもしれない。

脚本、演出で疑問に思った点もある。日本からの電報を、山本五十六は、ロンドンの街中で受け取って読んでいた。これは、おそらくありえない。軍事、外交の機密電報である。しかるべく大使館なりで、暗号を解読したものを読んだはずである。(ひょっとすると、その暗号電報も、傍受解読されていたかもしれないのだが。)

さらに思ったどうでもいいこととしては、東京国立博物館を、このところテレビなどでよく目にするように思う。

ともあれ、ロンドン軍縮会議が日本の歴史に何をもたらしたのか、考えるきっかけになるドラマであったとは思う。

2022年1月1日記

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