『鎌倉殿の13人』あれこれ「幼なじみの絆」2022-04-05

2022年4月5日 當山日出夫(とうやまひでお)

『鎌倉殿の13人』第13回「幼なじみの絆」
https://www.nhk.or.jp/kamakura13/story/13.html

前回は、
やまもも書斎記 2022年3月29日
『鎌倉殿の13人』あれこれ「亀の前事件」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2022/03/29/9476834

源平の争乱前夜というあたりだろうか。見て印象に残っている人物としては、次の二人ぐらいをあげておきたい。

第一に、義仲。

これまで、木曽義仲は、ドラマに数多く登場してきていると思うが、そのなかで、今回の義仲は、断然とかっこいいと思う。これぞ源氏を率いて平家を滅ぼす武将であると感じさせる。まあ、『平家物語』で描かれる義仲も印象がふかいが、それとは別に、このドラマにおいては、重要な位置をしめるようだ。

それから巴御前もいい。なるほど義仲に惚れているという女性であり、武勇にすぐれているという雰囲気を出していた。

第二に、八重。

どうもこのドラマにおける八重という女性の位置づけが、今一つわからないところが、これまではあった。それが、ここにきて、北条義時が思いを寄せる女性であることが、今まで以上に明確になったかと感じる。史実で分かっていることはあるのだろうが、このドラマにおいて、八重という女性が、義時の人生にどう関わっていくことになるのか、興味津々というようになってきた。

以上の二人の人物が、この回を見て印象にのこっている。

それから、気になったこととしては、鎌倉の武士たちが、必ずしも頼朝(=鎌倉殿)に忠誠を尽くすとは限らないということもある。それぞれの武将には、それぞれの事情がある。鎌倉殿の御家人として、忠義一辺倒ということでもないようである。このあたり、実際の鎌倉時代の武士のあり方としてはどうだろうかと思ってみるのだが、ドラマとしては、これで面白い。

また、効果的に使われていたのは、和泉式部の歌。憶えたのは学生のときだったと思う。和泉式部は、天性の歌人だと強く感じる。

さて、いよいよ次週、源平の争乱が本格的にはじまる。続きを楽しみに見ることにしよう。

2022年4月4日記

追記 2022年4月12日
この続きは、
やまもも書斎記 2022年4月12日
『鎌倉殿の13人』あれこれ「都の義仲」
https://yamamomo.asablo.jp/blog/2022/04/12/9480918