映像の世紀バタフライエフェクト「ヴェルヴェットの奇跡」2022-05-12

2022年5月12日 當山日出夫(とうやまひでお)

映像の世紀バタフライエフェクト「ヴェルヴェットの奇跡 革命家とロックシンガー」

二〇二二年五月九日の放送。録画しておいて、翌日の朝に見た。

これを見て思ったことはいろいろとあるが、まず何よりも、この番組はいつの編集になるのだろうかという、素朴が疑問がある。はたして、二〇二二年二月の、ロシアのウクライナ侵略の後の編集にかかわるものなのだろうか。チェコスロバキアの、プラハの春とその弾圧、そして、その後の一九八九年の共産主義国家の崩壊、このことを語るのに、今年のロシアとウクライナとのことを抜きにしては、もはや語ることはできない。歴史の結果、共産圏諸国は崩壊したが、その後さらに次の段階として、ロシアのことがある。(さらには、中国のこともあるのだが。)

これまでの「映像の世紀バタフライエフェクト」では、かつての「映像の世紀」シリーズで使った映像資料を主につかって、再編集したものであった。だが、この回は、ほとんどが新しいものである。(昨年、「映像の世紀」シリーズを再放送したのは、その全部を見ている。)

ただ、ロックが革命を導いたとするのは、やや短絡的であるかとも思う。だが、それに様々な社会の動き、人びとの思いを象徴させることはできる。

月並みな感想になるが、つまるところは、表現の自由とメディアということになるにちがいない。

番組では、中国の劉暁波のことに言及があった。(中国において、劉暁波が再評価される動きが表面化するときがあるとするならば、その時こそ、中国共産党一党支配の終わりの始まりかもしれないとも思う。)

2022年5月10日記