『鎌倉殿の13人』あれこれ「罠と罠」2022-10-25

2022年10月25日 當山日出夫

『鎌倉殿の13人』第40回「罠と罠」
https://www.nhk.or.jp/kamakura13/story/40.html

前回は、
やまもも書斎記 2022年10月18日
『鎌倉殿の13人』あれこれ「穏やかな一日」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2022/10/18/9534132

これまで大河ドラマというと、基本的にいい人を描いてきている。英雄と言ってもいいだろう。(まあ、これについては、英雄史観と批判することもできようが。)

このドラマにおける義時は、決して英雄的ではない。このあたりが、このドラマの一番斬新なところかもしれない。英雄とは言えないかもしれないが、権力者である。鎌倉の、板東武者の、その頂点に立つ……これは、義時がまだ若いころに夢見たことであったのかもしれない。夢の方がよかったのかもしれない。それが実現するとなると、粛正につぐ粛正ということになり、敵対する御家人を次々と倒していかねばならない。

ところで、三浦は結局どっちの見方なのか。まあ、見方によっては、北条が勝っても、和田が勝っても、どちらにころんでもいいように身を処しているということなのかもしれない。これもまた、権謀術数の渦巻く鎌倉にあっての一つの生き方である。

それにしても、京都の朝廷の後鳥羽院のシーンであるが、いかにもセットがショボい。これは鎌倉の方に予算をつぎ込んだせいかなとは思ってみているのだが、はたして実際の院の御所とはどんなものだったのだろうか。たぶん、もっと豪勢なものだったろうと想像してしてみる。

さて、次回は和田との一戦ということになるようだ。歴史の結果はどうなるかは分かっているとはいうものの、どのような展開になるか、楽しみに見ることにしよう。

2022年10月24日記

追記 2022年11月1日
この続きは、
やまもも書斎記 2022年11月1日
『鎌倉殿の13人』あれこれ「義盛、お前に罪はない」
https://yamamomo.asablo.jp/blog/2022/11/01/9537408