映像の世紀バタフライエフェクト「ソ連崩壊 ゴルバチョフとロックシンガー」2022-11-03

2022年11月3日 當山日出夫

映像の世紀バタフライエフェクト 「ソ連崩壊 ゴルバチョフとロックシンガー」

私は、「映像の世紀」「新・映像の世紀」「映像の世紀プレミアム」「映像の世紀バタフライエフェクト」と、これまでの放送は、全部見てきているつもりでいる。だが、ソ連崩壊のことについては、これまであまり深く触れられることがなかったように思うが、どうだったろうか。

一九八九年のベルリンの壁の崩壊から、一九九一年のソ連の崩壊いたる過程、この時代のことは、記憶のうちにあることである。何が起こっているのか、よく分からないままテレビを見たり、新聞を読んだりしてしていた。この時代、日本は、昭和から平成への時代の変わり目でもあった。冷戦の終結、昭和の終わり、これは、今になってはやはり一つの時代の大きな節目であったと感じるところがある。

歴史に「運命」ということばを持ち込むのは不適切かもしれない。そのことは分かったうえで、それでも、これは一つの大きな運命的な流れであったという印象をどうしてももってしまう。

そのようなことを思ってはみるとしても、ここは、ソ連の崩壊についての歴史学からの厳密なアプローチが必要なのだとは思う。

だが、まだ、その時代ではないのかもしれない。少なくとも、今のロシアをとりまく状況がどうなるか、その行く末を見据えてからでないと、ソ連崩壊の歴史的意義ということは、論じにくいことなのかとも思う。(今のロシアにおいて、スターリンの再評価、ソ連時代への郷愁とでもいうべきものがあるらしい。これは、次の世代の人びとの時代にならないと、歴史として厳正に評価することは困難なことであるのかとも思う。)

2022年11月2日記