『どうする家康』あれこれ「氏真」2023-03-28

2023年3月28日 當山日出夫

『どうする家康』第12回「氏真」

これまで大河ドラマで今川は何回も登場してきていると思うのだが、今回の描き方はちょっと変わっている。たいていは、桶狭間の戦いで義元が討たれるというあたりが中心であったろうか。氏真が大きく取り上げられることはあまりなかった(と思う。)

この回であつかっていたのは、家康と氏真のこと。幼いころから今川に人質として暮らしてきた家康にとって、氏真とは何であったのか。戦国の世のならいとして敵になってはいるが、しかし、心情としては身内に近いものがあるのだろう。

氏真は、いわば二代目である。義元のようなカリスマ性は感じられない。将の器量ではないと言われればそれまでである。だが、人の良さ、あるいは、人間味というものがある。結局、歴史の結果としては、氏真は戦国の世を生きのびることになる。これもまた一つの生き方である。

天賦の才能と努力と、さてどう考えるべきであろうか。

結果的に家康が天下を治めることになるのだが、それに到る道筋はまだまだのようである。次週は上洛をめぐって物語は展開するようである。楽しみに見ることにしよう。

2023年3月27日記