『ブギウギ』「桃色争議や!」 ― 2023-10-22
2023年10月22日 當山日出夫
『ブギウギ』第3週「桃色争議や!」
この週で描いていたのは、梅丸少女歌劇団のこと。
第一には、スズ子たち劇団員の歌と踊りにかける熱意である。とにかく歌うこと、踊ることが好きでならない。お客様のためである。そのために懸命に稽古する。もちろん、劇団員はライバルでもある。しかし、同時に仲間でもある。この劇団員たちのなかの、友情、ライバル意識、というものが巧みに描かれていたと感じる。
第二には、ストライキ。昭和八年である。時代的には、満州事変が起こった後のことになる。世の中は不況である。(まあ、世界的な不況のなかで、どうにか活路を見出そうとしたのが、日本の大陸進出であったとも言えるかもしれないが、ドラマではこのあたりのことは描かれていない。)梅丸少女歌劇団もコストカットを余儀なくされる。結果、労働争議ということになり、スズ子は、幾人かの仲間とストライキに参加することになった。
しかし、スズ子は、労働者の権利というような概念は持ち合わせていないようでもある。ただ、自分たち、仲間たちが、歌って踊れる場所を確保したいという思いで行動しているように見える。このあたり、あまり左翼的な視点を持ち込まずに描いてあったと思う。
以上の二つぐらいのことが、印象に残る。
ところで、この週のタイトルの「桃色」ということば、久しぶりに目にしたような気がする。私が自動車の中で聞く音楽(CDからMP3にして、USBメモリに入れたものである)の中には、高橋真梨子の「桃色吐息」があったりはするが。
実際には、昭和八年の松竹少女歌劇団での労働争議を、「桃色争議」と言っていたようであるので、これを踏襲したものなのだろう。
次週は、香川に行くことになるらしい。楽しみに見ることにしよう。
2023年10月21日記
『ブギウギ』第3週「桃色争議や!」
この週で描いていたのは、梅丸少女歌劇団のこと。
第一には、スズ子たち劇団員の歌と踊りにかける熱意である。とにかく歌うこと、踊ることが好きでならない。お客様のためである。そのために懸命に稽古する。もちろん、劇団員はライバルでもある。しかし、同時に仲間でもある。この劇団員たちのなかの、友情、ライバル意識、というものが巧みに描かれていたと感じる。
第二には、ストライキ。昭和八年である。時代的には、満州事変が起こった後のことになる。世の中は不況である。(まあ、世界的な不況のなかで、どうにか活路を見出そうとしたのが、日本の大陸進出であったとも言えるかもしれないが、ドラマではこのあたりのことは描かれていない。)梅丸少女歌劇団もコストカットを余儀なくされる。結果、労働争議ということになり、スズ子は、幾人かの仲間とストライキに参加することになった。
しかし、スズ子は、労働者の権利というような概念は持ち合わせていないようでもある。ただ、自分たち、仲間たちが、歌って踊れる場所を確保したいという思いで行動しているように見える。このあたり、あまり左翼的な視点を持ち込まずに描いてあったと思う。
以上の二つぐらいのことが、印象に残る。
ところで、この週のタイトルの「桃色」ということば、久しぶりに目にしたような気がする。私が自動車の中で聞く音楽(CDからMP3にして、USBメモリに入れたものである)の中には、高橋真梨子の「桃色吐息」があったりはするが。
実際には、昭和八年の松竹少女歌劇団での労働争議を、「桃色争議」と言っていたようであるので、これを踏襲したものなのだろう。
次週は、香川に行くことになるらしい。楽しみに見ることにしよう。
2023年10月21日記
NHKアカデミア「浅川智恵子」 ― 2023-10-22
2023年10月22日 當山日出夫
NHKアカデミア 浅川智恵子
日本科学未来館の館長である。その開発しているAIスーツケースは、先日の「ザ・バックヤード」でも登場していた。
全編、後編の二回の放送であったが、録画しておいた続けて見た。
私がこれまで教えてきた学生のなかに耳の聞こえない学生はいたが、目の見えない学生はいなかった。日本文学や日本語学の勉強をするのに、視覚障害というのは、かなり大きなハンディになるのかと思うところがある。(これも、将来的には高性能なOCRの開発もあるだろうし、また各種のテキスト、論文などの、プレーンテキストでの提供ということもあるかと思う。その場合、例えば、言語とは何かというような理論的な勉強や研究には、視覚障害ということは、それほど大きな障害にはならないかもしれないと思っている。)
番組の中では出てこなかったことばだが、「ユニバーサルデザイン」がある。(最近ではあまり使わないのだろうか。)以前、学生にプレゼンテーションについて教えていたとき、ユニバーサルデザインについて配慮する必要を、強く説明するようにしていた。その発表を聞いている人のなかには、視覚障害者もいるかもしれないし、聴覚障害者もいるかもしれない、もしそのような人がいても、十分に自分の言いたいことが伝えられるように、工夫しなさい。必ず、目と耳と、両方で理解できるように考える。また、視覚情報については、カラーユニバーサルデザインに配慮して、色覚異常(医学用語で)にも配慮しなさい。このように語るようにしてきた。
番組を見て思うことは、いろんな立場や境遇の人が、思うこと、感じていることを発言することが、まず重要であるということである。そして、多くの人との対話が必要である。何があればいいのか、どんな機能があればいいのか、対話する中から生まれてくる。このコミュニケーションの場を作ることが、まず何よりも必要なことだと思う。
ところで、今のWEBのアクセスビリティは、どうなのだろうか。膨大な文字情報がある一方で、非常に視覚的な効果を使ったデザインのものが多い。このあたりどう対応していくべきなのか、どんな工夫や配慮が求められるのか、このあたりのことについて説明があると良かったと感じる。
AIスーツケースを使ってみた視覚障害の子供が、学校に行きたい、と語っていたの印象に残る。普通に街中で、AIスーツケースを見かけるようになる日が来ることを願っている。
2023年10月20日記
NHKアカデミア 浅川智恵子
日本科学未来館の館長である。その開発しているAIスーツケースは、先日の「ザ・バックヤード」でも登場していた。
全編、後編の二回の放送であったが、録画しておいた続けて見た。
私がこれまで教えてきた学生のなかに耳の聞こえない学生はいたが、目の見えない学生はいなかった。日本文学や日本語学の勉強をするのに、視覚障害というのは、かなり大きなハンディになるのかと思うところがある。(これも、将来的には高性能なOCRの開発もあるだろうし、また各種のテキスト、論文などの、プレーンテキストでの提供ということもあるかと思う。その場合、例えば、言語とは何かというような理論的な勉強や研究には、視覚障害ということは、それほど大きな障害にはならないかもしれないと思っている。)
番組の中では出てこなかったことばだが、「ユニバーサルデザイン」がある。(最近ではあまり使わないのだろうか。)以前、学生にプレゼンテーションについて教えていたとき、ユニバーサルデザインについて配慮する必要を、強く説明するようにしていた。その発表を聞いている人のなかには、視覚障害者もいるかもしれないし、聴覚障害者もいるかもしれない、もしそのような人がいても、十分に自分の言いたいことが伝えられるように、工夫しなさい。必ず、目と耳と、両方で理解できるように考える。また、視覚情報については、カラーユニバーサルデザインに配慮して、色覚異常(医学用語で)にも配慮しなさい。このように語るようにしてきた。
番組を見て思うことは、いろんな立場や境遇の人が、思うこと、感じていることを発言することが、まず重要であるということである。そして、多くの人との対話が必要である。何があればいいのか、どんな機能があればいいのか、対話する中から生まれてくる。このコミュニケーションの場を作ることが、まず何よりも必要なことだと思う。
ところで、今のWEBのアクセスビリティは、どうなのだろうか。膨大な文字情報がある一方で、非常に視覚的な効果を使ったデザインのものが多い。このあたりどう対応していくべきなのか、どんな工夫や配慮が求められるのか、このあたりのことについて説明があると良かったと感じる。
AIスーツケースを使ってみた視覚障害の子供が、学校に行きたい、と語っていたの印象に残る。普通に街中で、AIスーツケースを見かけるようになる日が来ることを願っている。
2023年10月20日記
最近のコメント