『ブギウギ』「ワテ、香川に行くで」2023-10-29

2023年10月29日

『ブギウギ』第4週「ワテ、香川に行くで」

この週はいろんなことがあった。

まず、ストライキ。桃色争議である。山の中の寺に籠もってしまった。これは世間の注目するところでもあった。

そして、何よりも印象に残るのが、ラインダンス。これは、おそらく朝ドラの歴史に残る名場面になるにちがいない。時代は昭和八年ということだったと思うが、昭和のはじめ、満州事変があったりしたが、まだ大阪の普通の人びとは、大衆的な娯楽を楽しんでいた時代ということになる。昭和戦前の時代をどう描くかは、そのときどきのドラマの作り方の方針もあるかと思う。

また、スズ子は香川に弟の六郎と一緒に行く。そこで法事に出て、自らの出生のことを知る。最初の週に出てきた、赤ちゃんのときのことが、ここで生きてきたことになる。

ちょっと気になったこととしては、香川に行っても、スズ子は、自分のことを福来スズ子と名乗っていた。これは芸名である。もとの名前は、花田鈴子である。いくらUSKで働いているからといって、母の故郷の親族、知人のいるところでは、もとの名前を名乗るだろうと思う。

だが、このドラマでは、これから芸名の福来スズ子で通すことのようである。これはこれとして、一つのドラマの作り方、脚本の方針であるとは思う。

さて、次週も舞台のシーンがあり、いろいろと事件がおこるようだ。楽しみに見ることにしよう。

2023年10月28日記

英雄たちの選択「刀伊の入寇」2023-10-29

2023年10月29日 當山日出夫

英雄たちの選択 刀伊の入寇

刀伊の入寇については、ことばとしては知っている。平安時代に起こった、外国からの襲撃事件である、という程度の知識である。

NHKは、来年の大河ドラマが『光る君へ』として、平安時代、それも紫式部を中心に描くことになる。この時代にまさに、刀伊の入寇の事件も起こっていたことになる。さて、来年のドラマでは、この事件のことはどう描かれる、あるいは描かれないことになるのだろうか。

歴史学からの論点としては、武家という権門の成立が、いつごろ、どのようにしてなのか、ということになるのかと思う。まあ、私は、歴史学には疎いので、なんとなくそう思うだけのことなのだが。

興味深かったのは、京都の公家、朝廷は、血を忌む。そのような仕事は、それ専門の人々にアウトソーシングしてしまう。そして、天皇はそのまま生きのびる。このようなことが語られていたかと思うが、はたして、日本における天皇制が続いてきたことを考えるうえで、面白い。

ただ、平安時代のこのころに、国家という概念があったかどうかは、微妙なところかなとは思う。

平安時代の太宰府について、宋との貿易で栄えたとあるのは、重要かもしれない。一般には、平安時代は、いわゆる国風文化の時代とされる。しかし、この時代にあっても、中国との交易は続いていたことになる。

2023年10月26日記