英雄たちの選択「小早川秀秋の関ヶ原」2023-11-12

2023年11月12日 當山日出夫

英雄たちの選択 小早川秀秋の関ヶ原 〜裏切り者か?心優しき若き武将か?〜

これはなかなか面白かった。

第一には、関ヶ原の合戦を、家康と三成の戦いというのではなく、徳川と毛利の戦いの構図で見る視点。その対立構図のなかで、三成のクーデターが巧く利用されたということになる。

第二には、関ヶ原の合戦を、小早川秀秋に焦点をあてて見るということ。これまで、小早川秀秋は、裏切り者としてしか語られてこなかった面があるが、その生いたちから考えてみると、家康側にたつ理由もわかる。そして、その史料もある。

以上のことを思う。

また、最近の航空機によるレーザー測量で、平削段の痕跡が見つかったという話しも面白い。戦国時代の歴史を考える上で、新しい手法の一つである。

最後に磯田道史が言っていたことが印象に残る。歴史は、三つの視点で見る必要がある。勝者と敗者と滅亡者。なるほど歴史の見方とは、いろいろ面白いものだと思った。

2023年11月9日記

『ブギウギ』「バドジズってなんや?」2023-11-12

2023年11月12日 當山日出夫

『ブギウギ』第6週「バドジズってなんや?」

この週からスズ子たちは、東京に出た。

印象に残ったのは、おでん屋の親父さん。それから下宿のあるじ夫婦。脇役になるが、朝ドラで、このような脇役の魅力が、その支えになっている。おでん屋の屋台で、スズ子は、コロをたのんでいたが、これは東京には無かった。が、その一方で、大阪にはないはずのちくわぶを平気で食べていた。

羽鳥善一が、この週から本格的に登場である。服部良一がモデルになる。この当時の日本の音楽の状況はどうだったのだろうか。以前の『エール』では、まさにこの時代に軍事歌謡を作っていた古関裕而のことが描かれていたのを思い出す。

ジャズと言っても、それだけではすぐに理解できるものではないだろう。しかし、羽鳥は、実際のジャズをスズ子に聴かせるということはしていない。ただ、歌っているスズ子が楽しくなるように歌うことを求めているだけである。これは無謀な指導のようにも思えるが、本当に楽しく音楽が出来るようにということを考えるならば、もっとも理にかなった方法なのかもしれない。

音楽は、それを歌う歌手がいて、そしてそれを聞く観客がいて、始めて完成するという意味のことを言っていた。これは、そのとおりだと思う。生の演奏のもつ意味と言っていいだろうか。

この週の最後では、舞台のシーンが良かった。ダンス、それから「ラッパと娘」。

次週、スズ子たちの活躍がどうなるか。母親のツヤのことも気がかりである。楽しみに見ることにしよう。

2023年11月11日記