「流転 〜沖縄 引き裂かれた集落〜」2023-11-14

2023年11月14日 當山日出夫

流転 〜沖縄 引き裂かれた集落〜

最初の放送は、今年の六月二三日。これは見損ねたので、BS1で放送したのを録画しいておいて見た。

見て思うことはいくつかある。

まず、気になったのは、そのことば。これは、私が国語学、日本語学という分野で勉強してきたからそうなるのだが……ブラジルに渡って生活してきた沖縄出身の人びとが、どのようなことばを話すか、である。古来からの琉球語、沖縄語ではなく、現代日本語のなかでの沖縄方言といえばいいだろうか……このあたりのこと、方言学を専門にしていないので、厳密な用語に疎いのだが……を使って話している。

番組の中で使われた「移民小歌」の曲も、その歌詞は現代のことばである。

それから、ブラジルに渡った人びとが、沖縄出身者でコミュニティーを形成して今にいたるまで維持されていること。この人びとは、いわゆる他の日系人とどういう関係性にあるのだろうか、というようなことも気になる。

無論、この番組の趣旨としては、アメリカ統治下にあった沖縄での理不尽であり、それによる人びとの苦労の歴史ということにはなるのだが、印象に残ったのは沖縄出身の人びとの、故郷への屈折した思いというべきものである。戦禍にみまわれた故郷の島には、もうもどりたくないと語っていたのが、心に残る。

また、一九八〇年代、バブルの時代、ブラジルから再び日本に仕事を求めてやって来たということが触れられていた。その当時、このような人びとが日本に仕事のために来ているといようなことが、ニュースなどで報じられたという記憶がない。この当時の日本の報道では、どのようであったのだろうか。

2023年11月10日記

ドキュメント72時間「長野 タカを見上げる峠で」2023-11-14

2023年11月14日 當山日出夫

ドキュメント72時間 長野 タカを見上げる峠で

ただ空を飛ぶタカを見る人を撮っているだけなのだが、とても面白かった。人がタカに魅せられるには、いろいろ理由があるのかとも思うが、ただ自然の中で空を見るということに、心引かれるものがある。

それは、大空を飛ぶタカが孤高の存在だからかもしれない。

どうでもいいことだが、使っているカメラとかレンズとかは、だいたい分かるつもりである。合わせて一〇〇万円をゆうにこえる金額になる。タカを撮るために、それだけの機材を買うのは、高いかどうか、人それぞれの価値観である。

タカを見るだけで、世俗のことを忘れられるのだろう。このような場所が世の中にあっていい。

2023年11月11日記