『ブギウギ』「ワテのお母ちゃん」2023-11-26

2023年11月26日 當山日出夫

『ブギウギ』第8週「ワテのお母ちゃん」

「恋はやさし 野辺の花よ」……この歌は、これまで田谷力三の歌った歌として記憶にあったのだが、これからは、朝ドラ『ブギウギ』でスズ子が歌った歌として、記憶に残ることだろう。

この週は、母のツヤの死のこと。

母親が危篤であるとの電報を東京で受け取るが、スズ子はすぐには帰らなかった。舞台がある。ここは、芸能にたずさわる身としては、判断に悩むところである。歌手であるスズ子の代わりがいるわけではない。ここは、無理をしてでも舞台をつとめなければならない。

印象に残るのは、この時の、羽鳥善一の言ったことである。スズ子が今どんな境遇にあるか、お客さんは知るよしもない。舞台に立つものは、それを分かった上で覚悟を決めなければならない。

これはそのとおりだと私は思う。残酷なようではあるが、芸能にかかわる以上は、こういう覚悟は必要になるものだと、考える。

ともあれ、舞台を終えたスズ子は大阪に帰ってくる。そこで、ツヤの最期のときを迎えることになる。

風呂屋はな湯は、ゴンベエさんが引き継ぐことになった。このあたり、どうも都合良くできすぎているような気もしなくはないが、無事におさまってよかったと思う。
次週以降、時代は戦時中のことになるようだ。父親と東京にもどることのようだが、これからどうなるか、楽しみに見ることにしよう。

2023年11月25日記

歴史探偵「蘭奢待」2023-11-26

2023年11月26日 當山日出夫

歴史探偵 蘭奢待

これはとても面白かった。

蘭奢待の名前は知っている。これが、以前の大河ドラマ『麒麟がくる』で信長が蘭奢待を切り取るシーンがあったのは、憶えている。この蘭奢待を切り取ったのは、足利義政、織田信長、明治天皇、ということは何かで見て知っていたことである。

足利義政の時代から香道というものが成立して、今日まで伝えられていることになる。

増上寺で香をきく行事があったのはニュースで見た記憶があるのだが、そこに蘭奢待が使われていたことは知らなかった。私が見たニュースでは、ここで蘭奢待が使われたことは報じていなかったと思う。

また、今でも、切り取られた蘭奢待を受け継いでいるところがある。三井寺にあることは興味深い。明治のころ、町田久成が関係してのことであるらしい。町田久成は、日本の近代以降の文化財、博物館を考えるうえで、重要な役割をはたした人物である。(余計なことながら、三井寺の長吏の福家さんとは面識がある。久しぶりにテレビで見た。)

泉涌寺にも伝わっていることも面白い。今では泉涌寺はあまり有名ではないかと思うが、皇室と仏教のことを考えるときには、きわめて重要な寺である。

科学的な分析によって蘭奢待の成分がどんなものであるのか、そして、それをもとに香りを再現してみようというのも、まさに現代ならではのアプローチである。

2023年11月23日記

ウチのどうぶつえん「マントヒヒのイブナは、」2023-11-26

2023年11月26日 當山日出夫

10分間の短い番組だが、いろいろと考えるところのある番組である。

目の見えないマントヒヒの動物園での暮らし。ここで単純に人間の生活を思って感情移入してしまうことは避けるべきかもしれない。だが、動物園にいる動物たちもそれぞれにいろんな事情を抱えながら生きている。そしてそれをサポートする飼育員の存在がある。

目の見えないマントヒヒ、てんかんの症状のあるホッキョクグマ。動物園でそう明示して展示してあるということではない。ここは、動物園を訪れた人たちが、そこにいる動物たちにも、いろんな事情があることに配慮すべきということになるのだろう。

愛媛のとべ動物園には、以前に一回行ったことがあるかと憶えている。再び行く機会がこれからあるだろうか。

2023年11月25日記